鍋がうまい7(end.)
2012/11/24 16:38

「行儀悪い……」
「まあね」

食事中なのに。
口にした言い訳は、われながら説得力に欠けると静雄はぼんやりと考えた。
恋人は上機嫌に静雄の唇を撫でる。
まるで、食材を吟味しているようだ。

「先にこっち、食べていい?」
「……しょうがねえな」

ふれた唇の温度は心なしか高いような。
甘い舌がもぐり込んでくると、嫌でも熱は上がるのだろうけど。

(end.)



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テーマ「人外ファンタジー」
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