お客様は神様です10
2012/11/06 10:42

「……うまい」
「割とおいしいもんだね。大衆居酒屋も」
「せっかくなんだから、もっと飲めよ。どうせ泊まってくだろ」

ここからなら静雄の家のほうが近い。
明日は祝日。今夜一緒にいない理由のほうがわからない。
多少のアルコールはいいだろう、と誘う。
臨也は楽しげにうなずいて、やがて手を挙げた。

「じゃ、遠慮なく。すいませーん」
「は、ははは、はい!」

やはりなぜか声の裏返った店員が応対してくれる。
おかしな店だと静雄は首をかしげ、しかし言及することはなかった。



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