いのちがけ
ライとマルコと一緒にいた。ジェイドは用事があると言い一緒にはいなかったのだが、休憩に入った2人と今後のことも含めて話をしていた。
キュウンキュウン、
「、敵襲だ」
「ホマレ、隠れてろ」
二人の言葉にかちん、とくる。仮にも私は上官なのだ。部下に守られるなんて真っ平。私が、兵士になり技を磨いてきたのは、皆を、民を守りたいと思ったからだ。
『馬鹿言わないで、』
前方にグリフィンの大衆
総数は不明!
約十分後には接触します!
ブリッジにいる兵士の声に、目を見開いた二人。グリフィン、敵襲。導師がいるから、か。守ると決めたんだ、やるしかない。
『私から離れないで』
「、お前は隠れてろ!」
『それは出来ない、』
師団長、主砲一斉砲撃の許可を願います
総員第一戦闘配備につけ!
『、ライ、マルコ!』
「命令には背けないんですよ、中将」
「命令は絶対ですから」
にっこりと笑って部屋を出ていく二人。駄目だ、今二人と別れたら、きっと…もう会えない気がするのだ。そんなの、嫌!
『っ、リヴァイヴ』
小さな声で、呟くように唱え、二人にかけた。お願い、ここで貴方達を死なせるわけにはいかないのだ。未来を変えるなど、してはいけないと分かっているけれど、彼らは、私にとって掛け替えのない友人なのだ。だから、
『また、後でね』
「あぁ」
「当たり前だろ」
二人の背を見送る。ジェイドを、探さなくては。彼の近くにいて、彼らを守らなくては。
グリフィンからライガが降下
どん、と揺れた。ブリッジからの声に目を見開いた。ライガ、ライガが?何故ライガが。…あの子の親を守ったんだ、あの子に憎まれることなど、してはいないはずなのに!
…あれ、私…覚えて、いるの?無意識に、考えていた。確かに私は数回プレイした経験はある。けれど、28年という長い間、それとは離れていたのだ、覚えているはずがないのに、少しずつ、思い出しているのか。
うわぁぁぁぁあ!!
ブリッジからの声。声は、もう聞こえなくなった。きっと、息絶えてしまったのだろう。私が、もっと早くに覚えていれば、こんなことにはならなかったはず、なのに。
『情けない、』
音を立てず、気配を消して彼ら、ルーク達と話した部屋を目指す。近づくと、大柄な男。確か、黒獅子だったはずだ。ルークに、黒が大きな鎌を振るう。するとルークは床に倒れ込む。間髪いれずに、ジェイドの放つ譜術が発動し、黒と一緒にいた二人の兵士を絶命させた。流石、死霊使い。
「…流石だな。だがここから先は大人しくしてもらおうか」
低い声が響く。ルークは咄嗟に壁に背を預けた、ら黒の鎌がルークの首に当てられていたのが見えた。
「マルクト帝国軍第三師団師団長ジェイド・カーティス大佐。いや、死霊使いジェイド」
黒の声に、反応したのはティアで、ジェイドが"死霊使い(ネクロマンサー)"であることに驚きを隠せないでいた。ティアの前をこつり、と靴音を立てて歩き、面白いと言わんばかりに、声をあげた
「これはこれは。私も随分と有名になったものですね」
「戦乱の度に骸を漁るお前の噂、世界に遍く轟いているようだな」
「貴方ほどではありませんよ。神託の盾騎士団六神将"黒獅子ラルゴ"」
挑発するような互いの発言に、一歩も譲らない。当たり前、か。二人共、軍人なのだから。黒獅子の後ろ、ジェイド以外には気付かれてはいないであろうことを確信し、様子を伺う。
イオン様を必要としている黒獅子。やはり、大詠師がイオン様を軟禁するためか。
「動くとこの小僧の首を跳ねる」
黒の言葉に、悔しそうにするティア。"お前を自由にすると色々と面倒なのでな"とジェイドにいう黒獅子。とてもじゃないけれど、奴一人で彼に勝てるとは思えない。ジェイドもそう挑発すれば、手の平には茶色の四角い箱。まさか、まさか!
「…ぐう…っ、」
アンチフォンスロット(封印術)を受けるジェイドに、何も出来なかった自分。腹が立つ。彼を、守れなかった。
コンタミネーションで槍を出し、大鎌を避け、私の近くに来たジェイド。ミュウに"第五音素を天井に!"と叫べば、困惑しながらも"はいですの!"と勢いよく炎をはいた。
辺りは眩しくなり、目が眩む。その隙に、とアニスがイオン様を捜しに駆け出した。
「落ち合う場所は分かっていますね」
「だいじょうぶ!」
その場から去るアニス、一瞬目が合う。その時にはもう、私は詠唱を開始していた。
『シャドウエッジ』
足元から発生する黒い槍。突然のことで反応が遅れた黒獅子は、続けてティアの術を喰らった。その隙を、ジェイドは見逃さない。心臓に、槍を一突きすると、黒獅子は苦しそうに倒れ込み意識を失った。
「イオン様はアニスに任せて我々はブリッジを奪還しましょう」
「でも大佐は封印術で譜術を封じられたんじゃ」
心配そうなティアに、肯定するジェイド。解くには数ヶ月以上かかる、と答えた。ルークの剣術、ティアの譜歌があればブリッジの奪還は可能であると言えば、行きましょうとルークに言った。が、先程の黒獅子に刺さった槍を思い出してか、何もいわず、ただ放心しているルーク。
『…すみません、大佐
お守りできず』
「アース」
「ホマレ、もういいでしょう、潮時です」
『…そうね、』
潮時、ジェイドの部下としての"アース少佐"をしているのが、だ。この状況では、私は、ここにいる兵士の代表として、ブリッジを奪還しなければならない。
『私がいることは、誰も知らないようね』
「でしょうね、封印術は一つしかないようでしたし」
会話していると、疑問符を浮かべたティアが問うた。"アースと、大佐の関係は何か"と。
「それに、さっきも部屋で中将と言われていたし」
『落ち着いたら話す
今はまずブリッジ奪還に集中しなさい』
言えば、わかりましたと一言。顔が引き締まった。ルークはというと、まだ放心状態で、ティアが"ルーク!"と大きな声で呼べば驚いて、立ち上がった。
ブリッジを、取り戻さなければ
戦う決意
20110729
ぐあああああああ
なんか今回いつにも増しておかしいんですけども←
なに思い出したの知ってるの忘れたのなんなんだよ夢主よぉまじで!!!←
転生なんで、覚えてるんだけど28年も間が開けばだんだんと忘れてきててーみたいな感じ←
要所要所は覚えてるんだよ、うん!
夢主の技がシャドウエッジになった理由は"D2"の影響だったりする←
ひぐらのえ
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