奇跡のリンゴ(邦)
監督:中村義洋
出演:阿部サダヲ、菅野美穂 他

もう、中盤から終盤にかけて、とても悲しくて、辛くて…。
しかし、こうして生きて来た方もいると知ることができて、とても良かったです。
諦めない大切さを教えていただきました。

阿部サダヲさんの演技が良かったです!
変人と言われながらも、明るく笑顔で周りを照らす「お天道様」のような主人公木村秋則。
しかし、無農薬栽培が上手くいかず、近所の農家から白い目で見られ、家計も苦しくなっていく過程、彼の顔から笑顔が消え、鬼のような形相になっていきます。
阿部さんの笑顔と怖い顔の落差に驚きました。心が折れてしまう演技も迫真で、見ているこちらが辛くなってしまいました。そう思わせる演技でした!

秋則が無農薬栽培を諦めそうになった時、娘のひな子が叫んだ台詞…。
諦めることは簡単だけれど、それまでの苦労は一体何の意味があったのか…。
悲痛な叫びは主人公だけでなく、私も泣きそうになりました。 (;_;)

ひな子が倒れたことが切欠に、彼は家族の為、自殺しようと林に入ります。
その林の中で、彼はクルミの木を見つけます。
農薬を使わないのに、虫が付かず、病気もしないそれを見て、彼は思い出しました。
――なぜ、野菜畑の食物は無農薬でも育つのか。
――義父が戦時中耕した畑は雑草ばかりだったが、食物が実った、と。
回想の演出が、まるでサスペンスや推理物のように感じ、鳥肌が立ちました!(^^)

最後に、少し残念だったところを…。
所々に挿入されるCGの演出が、個人的に微妙と思いました。
感動モノにしたいのかコメディにしたいのか分からない演出です。
中途半端になるなら、無理してCGを使わなくてもいいのではなかったのでしょうか…。若い頃のシーンはともかく、「地獄だ」と言ったシーンは要らなかったと思います。

全体的に、素晴らしい映画だったと思います!

以上!
2013/06/22



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