◎あさのはなし
「ね、リコちゃんこれってもしかしてあれ!!チョコレート!!」
「タオタローがつくった」
「…え?」
「タオタローがつくって、ひもくくった」
「ラッピングがリコちゃんってこと?桃タローくん作は気になるけどでも大丈夫」
「ちがう、ひもだけ」
「ん」
「ひもだけした」
◎裏づけ
「桃タローくん、このチョコ」
「あぁ、リコちゃんが作ってくれって言ってですね」
「もう一回!!!」
「は?」
「リコちゃんが!何!」
「作ってくれって」
「ほぉーらやっぱり!リコちゃん!僕の事大好きなんじゃんねぇ!!ひもだけって!そんなことないじゃん!」
◎自慢
「鬼灯ぃー見たかこの野郎!僕だってチョコレ」
「おや白豚さん」
「あ。はくたくさま」
「あ、リコちゃんいないと思ったらなんでここに?」
「何でってチョコくださったんですよ」
「え」
「ほら。おや?よく見れば貴方のより些かこちらの方が大きいようですねぇ」
「!?」
◎拗ねる
「・・・」
「・・・」
「はくたくさま」
「・・・なぁに」
「げんきない」
「・・・誰のせいだと思ってんの」
「・・・」
「君だよ君」
「・・・」
「・・・ちょっと、何泣きたいのは僕なんだけどーもぉーリコちゃんそんな顔しな、」
「ひもしたのに」
「へ」
「ひもしたのにぃー!!」
◎泣かしたー
「あーあ泣かしたー」
「ちょっと桃タローくん、え?何?」
「リコちゃんが、箱に紐かけたの白澤様のだけだったんスよ」
「へ?」
「鬼灯さんのは俺が掛けました」
「…っ、マジか!マジかよ!うっわ!ちょ、ま、リコちゃんどこ!どこ行った!」
「出て行きましたよ」
◎ごめんなさい!
「ウサギの本気ダッシュ…!」
「はなしてー!」
「嫌だね!捕まえるのどんだけハードだったと思ってんの!!」
「くさーい」
「臭くないよ!失礼な!!」
「やだー」
「やじゃないって、あぁーもう!この子は!!全く!ごめんったら!今回は僕が!全面的に悪かったってば!!」
◎まさかの結末
「白豚さん、どうしたんです股間なんか抑えて。いよいよもげましたか」
「もげてねぇよ」
「なるほど、そんな惨めな姿になるくらい強烈な蹴りが入りましたか」
「お前の無駄に察しの良いとこムカツクんだけど」
「大方あのうさぎっ子の蹴りがピンポイントだったんでしょうけど」
こうして白澤様のバレンタインはリコの金的で幕を閉じたのだった。
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