◎どうして

「はくたくさまはけっこんしないの?」
「何処で聞いてきたのさ」
「タオタローがいってた」
「そう…おいで、抱っこしてあげよう」
「ねぇ、けっこんしないの?」
「まァ出来ないだろうしね」
「何で?」
「その内君もわかるさ」
「わかったらどうなる?」
「僕は君に引っ叩かれる」


◎詮索はだーめ

「はくたくさまはさびしいの?」
「どうしたの、今夜はよく喋る」
「だってはくたくさまよるいっつも」
「…ねぇ知ってる?」
「なぁに」
「これ以上詮索する悪い子は白い獣が頭からガブリと食べちゃうんだ」
「…!」
「そうそう、そうやってお口を塞いで、今夜はもう寝なさい」


◎本音は内緒

「ちょっともー桃タローくん!うちの子に変なこと吹きこまないでよ!!」
「え、何かあったんですか?」
「可愛くて死んじゃうかと思ったじゃん!!」
「は?」
「普段全然喋んないのにさ、一生懸命話して慰めてくれようとしちゃってんだから!」
「はぁ」
「あぁもう可愛い!」


◎あの夜はきっとないしょ

「タオタロー、はくたくさまは?」
「あ、起きたんスか。でも生憎白澤様は閻魔殿に行きましたよ」
「ないてない?」
「え?」
「はくたくさまは、だいじょうぶ?」
「だい、じょうぶじゃないスかね?まぁ鬼灯さんに虐められたら泣いて帰ってくるかもしれないけど」
「ならいい」


あの夜、どうしてだか彼が泣いてしまいそうで。


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