君に任せた! 1


昨日の6時間目、丁度わたしが先生に頼まれて獄寺くんと一緒に授業で使う道具を準備室に取りに行っていた頃、ランボくんが教室に来ていたらしい。武くんはその時寝てたみたいだけど

「昨日は大変だったんだよー…」
「お疲れ様、綱吉くん」
「あのアホ牛が…10代目に迷惑かけやがって…!」
「アハハ、そんな事があったのな」
「あの子結局何で学校来てたんだろね」

ひなたちゃんも見てたんだ。でもほんとに何で来てたんだろう。急に綱吉くんと遊びたくなったのかな





「今日の放課後、いつもの場所に集まってくれ」

そうリボーンくんに言われたのは昼休みのこと。綱吉くんはその時飲み物を買いに行っていた

「リボーンくん、綱吉くんには言わなくていいの?」
「アイツには既に伝えてるから問題ねーぞ」
「そっか、なら大丈夫だね」
「それじゃ、小僧後でな!」
「ああ、忘れるんじゃねーぞ」
「リボーンさんまた後で!」
「リボーンくんまたね」

そうしてリボーンくんが去った後、すぐに綱吉くんが戻ってきた

「ごめん遅くなっちゃった!」
「全然大丈夫ッスよ10代目!」
「待ってたぜツナ!」
「じゃあわたしはひなたちゃん達の所に行くね」
「おう、また後でなー」
「早く行きやがれ」

自分の席に戻ると既にひなたちゃんは半分くらい食べ終わってた。わたしも早く食べないと…!

「…んんっ」
「ちょっとなまえ、急ぎすぎだよ」
「ご、ごめん…」





そして放課後、同じ場所に行くんだから一緒に行こうと思ったのだが獄寺くんは既に行っていた。さすが右腕、なのかな

「武くん、わたし達も行こっか」
「そーだな!あ、そういえば今日の宿題さ…」

なんて話しながら移動するとすぐに目的地に着いた。ちゃんと綱吉くんも来てるみたい

「えっ、3人共どうしてここに!?」
「リボーンさんに呼ばれたんっすよ」
「どーしたんだツナ?」
「皆で何するのかな?」
「おいリボーン!!」

綱吉くんがいつの間にかいたリボーンくんとヒソヒソと話し始めた。何話してるのかな。
微かにファミリー…とか聞こえたからまたマフィアごっこの続きだろうか。

「ガハハハハ!」
「こ、この声は…」
「あ、あれってランボくんじゃない?」
「おーほんとだ」
「ランボさん登場ー!!」
「こ、こんな時に…!」

近くの教室の窓がガラッと開くとそこからランボくんが出てきた。また遊びに来たんだね。獄寺くんとランボくんは仲がいいのか今日もまた喧嘩し始めた。

「んじゃ、ランボの保育係の適正テストをはじめるぞ」
「なっ!?」
「!?」
「テスト?」
「保育係…?」

リボーンくんが言うには保育係になった人が
ボスの右腕らしい。ルールはランボくんを笑わせた人が勝ち。2人ともやる気満々みたいだ

「山本、てめーだけには負けねーからな」
「よっしゃ、やるからはには勝たねーとな」
「白熱してるー!?」
「2人とも頑張ってね」
「オメーもやるんだぞなまえ」
「…わたしも?」

わたし右腕じゃなくてもいいんだけどな…
まあやるだけやってみよう

「俺先攻でいくぜ」
「制限時間は3分だぞ」

うわああああ、とまだ泣き続けるランボくん。近づいて獄寺くんが手を差し出すと手の上に何かを置いたみたい。

「うわっ」
ドオンッ!
「やっぱテメー死んでこい!!」
「ぐぴゃあっ」
「落ちつけ獄寺!」
「ストップ!ストーップ!!」

獄寺くんは更に泣かせてしまったのでアウトという事で次は武くんの番だ。それにしてもランボくんも獄寺くんも花火が好きなんだね、この時期でも持ってるくらいだし。

「真打ち登場だな」
「山本子供に好かれそーだもんな」
「けっ」
「獄寺くん落ち着いて、ほらお茶」
「…なんでテメーは茶なんて持ってんだよ」
「まだ今日の分が残ってた、多めに持ってきてたし。」
おつかれさま、という意味も込めてお茶を手渡す。暖かいお茶って落ち着くからね。少し冷めてるけどまだ大丈夫なはず。

「お前キャッチボールやった事あるか?」
「なるほど、キャッチボールか…さすが山本!」
「ランボくんも興味あるみたいだね」

男の子は野球好き多いもんね。わたしも見るのは好きだけどな。

「ほら行くぞ!」
「…ん」
「そーれっ!」
ゴッ

嫌な音がしたかと思うとボールがランボくんの顔に当たり、近くの校舎まで飛んでいった。武くん、打つだけじゃなくて投げるのも得意なんだね。

「え、ええ!?」
「わ、わりい!野球の動作に入るとつい加減できなくて…!」
「うっ、うわああああ」

ボールが当たって痛かったらしくまた泣き出してしまったランボくん。確かに今のが当たると痛そうだ。怪我はしてないかな…

 

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