「やあ。こんにちは、お嬢さん」 名前の目の前にいる人物は、今時の服装……ではなく、時代劇などでよく見る着物、三成と同じような着物を、とても映えるように着込んで庭に立っていた。妖美に笑う妖怪は、山吹色がよく似合う。「三成から聞いている」その妖怪、徳川家康は一歩ずつ名前に踏み寄っていった。 「少しあなたと話がしてみたいと思って、やっと見つけた」妖美に笑ったと思ったら、今度は人辺りの良い、太陽が良く似合う笑顔を見せた。名前はその笑顔に、妖怪であるけれども三成と知り合いだし、悪い妖怪ではなさそうだと思って、縁側に座ってほしいと伝えた。 コップに氷と麦茶、そして大福を家康に出した。お構いなく、と言いつつも、出されたそれらが嬉しかったのかありがとうと一言添えて大きな手で大福を持って平らげていく。口元に白い粉を付けながら家康は家全体を見渡して、知った妖気に表情を変えた。「名を何と言うんだ?」家康は問う。「名前ではないか?」名前は頷き、何故名前を知っているのかと思いつつ、そうです、と答える。 「やはり!あなたの祖母には随分と世話になった!顔もどこか面影がある気がする」 「そうですか?わたし、父親似なんですよねぇ。しかしおばあちゃんは本当にたくさんの妖怪と知り合いなんですね」 祖母が死んでから、妖怪が見舞いにきたりするのが何度かあった。道中、祖母の名前を出して近づいてくる妖怪も多かった。 「あの、あなたのお名前は?」 「おお!これは失礼。申し遅れた、ワシは徳川家康。感じている通り、妖怪だ」 家康が手を差し出した。名前は久しく人と握手なんてしていなかったので、照れた様子で同じように手を差しだし、その大きな手に覆われて、手を握る。 「あなたの妖気は、素晴らしいな」表も裏も無い、ただの呟きのように名前には聞こえた。 家康の気配に気づいたのは、人間界に出て名前の家に向かおうとした三成だった。ハッとしてから、感じる妖気に一気に駆けだした。 惑わす妖怪。それが家康の正体だった。彼の妖気は三成よりも質も量も良いし、扱いが更に長けて長時間人間と同じ姿で居る事が出来る。その姿で昔から妖怪や人を惑わし、今では従える妖怪の数は東の妖怪の数と同じ程度である、時期の東の妖怪の頭となるだろう。好物は人間で、彼は自分の能力を駆使し、人間を妖怪の世界に連れ込んでから、性処理をした後に食べたりする。腹を空かせれば、性処理をせずに食べる。彼には男も女も関係なかったが、やはり男であるために女で欲を満たす事が多い。男でも美童であるなら構わない。そんな妖怪である。 そして目を付けたのが、三成が常に気にかけている「名前」という存在だった。あの三成が、同じ妖怪そっちのけで人間にお熱であるだとかそういう噂を耳にして、三成に直接問えばお前には関係ないことだとか、なんでもないだとか、知ってどうするだとか、そうして自然に受け流していくのにも、また興味が惹かれた。そして約半年かけて、家康は名前を見つけ出し、結界を少しずつ薄くするように妖怪達に頼みながらも自分で妖術を使って、こうして今、#n#の家に足を踏み入れたのだ。 「名前、少し、こちらへ」 「なんですか?」 期末が終わり、テストも無事に赤点もなく成績は好調で終わり、夏休みに入った名前は早々に課題を済ませよう、と二日前から少しずつ課題を消費していた。今から課題をするからと家康に帰る様に願ったのだが、何もしなくていいし、いつもこうして日向ぼっこをしているだけながら気にしないで課題とやらをやれと言った家康は、課題を開始して1時間後に名前に声を掛けた。集中していた名前は顔を上げて、そろそろ休憩しようと空っぽになったコップを持って家康に近付いた。 家康は名前が手に持っていたコップを掃う。名前は目を見開いて、家康を見下ろした。見下ろしていたと思ったら、気付けば見上げていた。 「あなたに忠告しておきたいことがある。 三成と、面識を持つのはよせ。そして、仲を深めない方が良い。三成は刻む妖怪だ。機嫌を損ねればあなたは死んでしまう。それだけは、ワシも護れない点だ。ワシは惑わす妖怪。人に害を与えることもないし、それは妖怪にも同じことなんだ。だから、今からでもいい、少しずつ三成と会うのは止したようがいい。何かあればワシも下の者を使ってあなたを護らせる」 家康が言うような、そんな仲を築いてきた覚えはない。 「大丈夫です、何かあった時の為に、おばあちゃんからお札預かっているので……」 「『お札』?」 「はい……、自分の身を護るために、一人じゃ何もできない時に使いなさいって」 「なるほど、さすがだ。そんなものを残していたのか。だがそれは今も使えるのか?」 「二年前に貰ったので解りませんが……」 「どれ、ワシが見てやろう。同じように呪術か何かで印を書いているのだと思うが、一応確認しておくに越したことはない」 名前は階段を上り、自分の机の引き出しを引いて、日記帳に挟んでいたお札4枚を家康に手渡す。 「これか……これで全部だな?」 「そうです」 家康は呪術による印を一文字ずつ眺め、札を綺麗に揃えた後、それを二つに破った。机の上に置かれた札はもうすでに効力はない。ただの紙切れになった。 「………これで、もう使えなくなった」家康が名前の肩に触れる。「ほしい、あなたが」 名前は今更になって目の前にいる妖怪が「妖怪」であったことを知る。普通ならば、祖母から貰った大切なお札を注意も無しに目の前にいる妖怪に見せたりしない。彼が限りなく人間に近い雰囲気を持っていたからというのもあるが、それさえ惑わされていたのである。 家康が名前の胸倉をつかみ、そのままベッドまで押していって、思い切り押し、覆いかぶさった。名前は息を飲み、自分の瞳を見つめる家康を見つめ返す。 ニヤリと家康は笑う。 「やだっ……!」家康は名前の唇に噛みついた。肉厚の舌を差しこみ、逃げる舌と絡め合ってから歯をなぞり、歯茎を舐め、唾液を吸ってから自分の唾液を送り込む。ピチャピチャと水音が部屋に木霊し、苦しさに顔を真っ赤にした名前の口の端から唾液が零れ、シーツに落ちて黒いシミを作った。家康は一旦唇を離し、思い切り息を吸い込む名前を眺める。咳込む名前の頬を撫でた。 「美味しそうだ」 頬に歯を立てる。動物で言えばアマカミと分類される噛みつきに名前は一瞬ホッとしてから、息を十分に吸って家康の肩を押した。だが、筋肉質な家康がこれに動じるわけがない。 「あっ、ん、くっ」 大きな手が小さな乳房を揉みしだく。乳首を指で転がしながら、服の上からブラジャーを上にたくし上げて、服の上から乳首を擦った。足の指を折り身を縮みこませる名前の姿に家康は気を良くして、爪を立てて擦った。 「あ、」無意識に零れた声に名前は口元を押さえ、家康は笑う。愛らしいと思って、唇を舐めた。唇は服の上からでもわかるほど硬くなった乳首の上に来て、器用に歯で乳首の先端に噛みついた。 「あ、う、あっ、あっ」 「これが気持ちいいのか?」 「まっ、て、イエヤスさん、お、おかしっ」 服をたくし上げ、舌を器用に使い乳輪を舐め、乳首を舐め、乳房を脇から寄せて出来た谷間に顔を埋める。ハァ、と息を吐いた家康は谷間に舌を差しこんだ。家康が得意とする前戯である。これをすると、大体は焦らされる女が痺れを切らして自分のほうからペニスを触ってくるので、名前もそうであろうと思ったのだが、そうではなかった。ずっと家康を見下ろしているだけだった。 「………人間は、強情だな。ワシに命令するのか」硬くなった自分のペニスを出して、名前の腹に擦り付ける。カウパーが滑りを良くしている。顔を青くする名前が面白くてついつい必要以上に擦り付けてしまう家康は、恐らくこの女は生娘だと思った。実際家康が思った通り、名前は処女で、誰とも性交をしたことがない。 「フフ……、名前、ベッドから下りてもらおうか」名前に有無を言わさず無理矢理腕を引いて起きあがらせて、ベッドの下へおろした家康は、転がる体を支え、頭を掴んで反り立つペニスの側に顔を持ってきた。 片手で髪を掴み、もう片方はペニスを持って、カウパーを顔に付ける。鼻の頭に、唇に。強く髪を握れば、痛い、と口を開けることを予想していたから、開けた瞬間にペニスを口の中へ差し込んだ。どんなに苦しもうと、止める気も離す気も無かったので、今名前がこうして暴れているのもそれさえ面白く愛らしかった。歯が立てられたがそれさえ快感。喉の方へとゆっくりと奥へ進ませていく。頭を離すと、名前は家康から離れて息を吸い込んだ。咳込む#n#は初めての味に眉を顰める。不味い、と言って唾液を落とした。 「ほら、まだ終わってないのに休む暇なんてないぞ?」 再び髪を掴みペニスを咥えさせる。「歯を立てるな」頬を叩いて、一度抜く。「立てるな」もう一度言って、もう一度叩き、もう一度咥えさせた。生娘であるし、やり方もわからないだろう、期待もしていない。初めはゆっくりと名前の頭を動かして、自分の腰も動かして、段々早く どちらも動かした。痛みが快感に変わる。段々と歯も立てられなくなっていく。咥えながら咳込む姿に精子が少し出ていく。 「はっ……はっ、名前……!」出ていく精子が、込み上げてくる。 そして、精子を出し切って、手を離した。名前は口の中に入ったモノを出してから泣きだした。 「名前!」 名前の部屋の扉が開けられた。石田三成は、徳川家康と、その下で泣いている名前を視界に入れて、立ち尽くす。 「三成」家康が笑んだ。 「すまない、先を越したぞ」家康は更に笑んだ。「さあ、名前、おいで」家康は名前を抱き締め、持ち上げてベッドに押し倒した。ズボンにパンツを下ろした家康は割れ目を指でなぞり、濡れていることを確かめる。 「おお、生娘のくせに」 家康は嬉しそうに分泌された液を指に絡め取り、舐めて、クリトリスに舌を伸ばした。 「あっ、いや、やっ、あっ、う はッ……」「あッ! やめ、やめて、あっ んあッ」「お、おかしっ……!あつい!」 音を立ててクリトリスを吸い、分泌液を吸った。 「家康ッ!貴様、貴様!」三成は家康に飛びかかった。だが細くて筋肉がついている三成であろうとも、体格のいい家康には敵わなかった。掴まれても微動だにしない。だが、自ら名前の上から退いた。苦しそうに息をする名前に三成は声を掛ける。 「名前、」先日、あんなことを言っていたのに、なんてことだ。 「ミツナリさん……」 名前は股を手で覆った。 「ミツナリさん、わたし、おかしいよ……お、おか、し、い」股を擦り合わせ、手でも擦っている。 「どうだ三成。この間ワシに『好き合ってからする』などと宣言していたが、名前はもうこんなのだぞ。所詮名前は女で、それに生娘。今日の記憶は死ぬまで一生ものだ。残念だ、三成が今ここで、出来ないことが」 家康は三成を払いのけ、亀頭に分泌液を十分に絡めた。今更、痛いなんて関係ないな、静かに亀頭を部分に合わせて、腰を動かしていく。 「い、いたっ、い……!痛い!」 「ぐっ、生娘も楽ではないか、まず指からだな」ペニスを抜いた後、太い指を入れていく。それでも名前は痛がった。だが家康は止める気はないようである。 「家康、やめろ」 「………、三成」 「名前は、好きではない、こんなことは、それでもするというのであれば、私は貴様を刻むぞ」 「なら三成もすればいい。ワシに嫉妬する前に、自分が充分だと思って納得するくらいに、性交をすればいい。刻むのはそれからだ。自分でもわかってるだろう?」家康が指を差す。三成は顔を赤くして視線を逸らした。 「なら、名前の一番初めをあげよう。ワシはそれからでいい。三成、お前の存在はそれをすれば、名前の中で永遠になるのだぞ。女は初めての男というのもを一生覚えているらしい。痛みも快感も感覚も、すべてだ」 三成は固まる。 「なに、どうせ嫁にするのなら関係ない」だから安心しろ、家康はそう言って頷いた。 家康と舌を絡めあい、下では三成がクリトリスを撫でている。名前の背中に体を滑り込ませて支えている家康は咥えて乳房を揉んでいた。何度がこうした接吻をしているが名前は慣れないし、集中はそこだけでなく三成に触れられている箇所にも意識がいくので、名前自身、今自分がどうなっているかさえも理解できていない。漏れる息が家康にかかる。細く長い指が膣に入っていった。 「はぁ……、ん、あっ…、あっ、や…つっ、いた、」 「狭い」指を中で円を描くように動かすがそれも思い通りにはいかない。 「名前、もう少し力を抜かないと……三成が困っているぞ」 「んん……ん、ま、まって、」「待って、なんて、やはり子どもだな、名前は……そう待ってくれる妖怪など三成くらいだよ」 三成は会話を聴きながら、クリトリスの先端に舌を伸ばした。名前が力んでしまって思うように指も進まないし、動く事もできないので、快感を与えれば力まずに済むと思ったのだ。生憎生娘を相手にしたことがない三成はどうすればいいのか、あまり痛まずに済ませたいと思っているので、こうして「優しく」手を考えている。 「ミ、ミツナリさ……あっ!ひゃあっ!あっ、だ、だめぇ…!」 「名前……、名前、名前」 三成は名前の腹に頭を置いた。「いれるぞ」血管が浮き彫りになった、通常よりも二倍にも三倍の大きさになったペニスを膣の中へ挿入していく。 「あっ!やだ、痛い、いたいよぉ……!ミツナリさん、いたい、いたいよ……!」 家康は名前の首に噛みついた。歯形が残るまで強く噛んだ。名前が家康の体に沈んでいく。 ―――ああ、これで。 「愛している」 三成は射精した。 三成のペニスを咥えている名前はほとんど意識はない。四つん這いになり、家康は背中を覆って腰を打ちつけている。子宮へ射精をしたら刻むという脅しは、三成だからこそ万人に効くのであって、それ以外の者なら笑って馬鹿にされるだろう。 ほとんど意識を失いかけている名前の声はかすれた声と、息の吐く声だけだ。名前の口からペニスが出ていく。三成の太股に倒れた名前の体は傷だらけだった。家康が噛んで付けたものだった。三成は二度、名前の中へ入れて、家康はやっと一度目であるが途中で名前が力尽きてしまったので仕方なく、物足りなそうに膣からペニスを抜いた。 「私も貴様に惑わされた」 名前を抱き締める。 「狸、即刻ここから立ち去れ」 「三成。あなたは本当に、人間のように強情だ。妖怪と人間が交わることはできても、その心までは交わることはできない。名前をこちら側へ連れていったとしても、おそらく心だけはいつまでもここにある」「―――召されたか?」 「私は、人間に召されてなどいない。私は、約束を、護るだけだ。私が、名前を、護る」 哀れなものだ、三成。家康は立ち上がって身支度を整えた後、この家から去っていった。家康は帰り際に家に妖術で玄関に印を埋め込み、こちらの妖術を使いいつでも結界が消えるように施した。 二人きりになった三成はいつの間にか力の抜けていた腕を見つめ、腕の中にいる名前をもう一度抱き締める。 「どうすればいいんだ」 腕の中の少女を、三成はいつまでも抱きしめ続けた。 「ヒッペ リーパ 狐の子」 |