俺達、体の相性いいんじゃない? 黄瀬くんの言葉に頷いた。 わたし達は体の相性が良く、すぐにイッてしまう。黄瀬くんのセックスは気持ちが良かった。肌を撫でられる度に、征十郎では感じる事の出来なかった快感を味わう事が出来るのだ。黄瀬くんは丹念に乳首を触って、舐めて、噛んで、引っ張って、撫でる。黄瀬くんの腕を強く掴んで、黄瀬くん、黄瀬くんとしがみ付きながら快感に耐える。イッてしまわないように。 「はぁ、あぁ、あっ 名前ちゃ……」 「あっ あっ だめ黄瀬くん もう、だめ 舐めちゃいや」 「どうして?こんなに締まってるのに、嫌ってことはないよね? ほら見て?俺のペニス 名前ちゃんの中に入って、こんなにギンギンなんすよ?」 「あっ いやっ おっきいよ黄瀬くん…っ黄瀬くんっ……」 「っ…でしょ?俺の、おっきくて、きもちいいでしょ」 黄瀬くんは乳首から口を離し、わたしの唇に吸いついた。唾液を、音を立てて吸う黄瀬くん。唾液を飲み終わった黄瀬くんは喉を鳴らしてわたしの舌を捕まえて、わたしもそれに答えるように絡めある。吸いあって、押しあって、口の端から出る唾液を拭ったり、それを黄瀬くんが吸ったり。 「名前ちゃん 気持ちいい?」 黄瀬くんは当たり前のことを訊く。確信できることしか訊かない。黄瀬くんの首に手を回し、自分から腰を振った。今日の朝もセックスをしたので、それに自分から腰をこんなに動かす事なんて今までになかったから、筋肉の痛みを感じながらも、それさえ快感になって、無心になって打ち付ける。 パンパン、と肉と肉がぶつかりあう音。 わたしは止まった。単純に疲れたのだ。黄瀬くんはそれに「どうしたの?」とわたしの顔を伺ってくる。 「はぁ……すごいね…。ねぇ 寝て」 「黄瀬く……気持ちいいよ、黄瀬くん、黄瀬くっ……あッ あん は、あっ」 「どう? っは あぁ…あっ……すっげ、出ちゃいそうなんスけど」 「気持ちいよっ きもちい あっあっあっ ああぁ……」 「はぁ は、 名前ちゃん」 肉と肉が激しくぶつかり合い、パンパンと音を部屋に響かせる。わたしは叫びににた喘ぎを出して、一回果てた。しかし黄瀬くんがわたしを起こした時に気付いた時にすでに第二ラウンドは始まっていたのだ。 黄瀬くんの首に腕を回す。 「俺のこと、抱きしめて」 黄瀬くんはたまに、こういうことを言う。 「俺ね 寂しいんスよ。名前ちゃんだけが、今の俺の救いなんスよ?」 黄瀬くんは、寂しがり屋なのだ。 黄瀬くんの腰はゆっくりと動き出す。黄瀬くんはわたしを抱き、わたしは黄瀬くんを抱いた。 ゆっくりと出し入れされる黄瀬くんの大きなペニスに、わたしの中はしがみ付く。離れないように、吸うように、ペニスにしがみ付いて行くのだ。もちろん、激しい方が今のよりもとても気持ちが良くて大好きだけど、こうして抱きしめあってゆっくりと腰を動かれていると、愛を、感じるのである。 黄瀬くんはわたしの首筋を噛んだ。黄瀬くんの頬に自分の頬を当てる。 「はぁ……んっ あっ 幸せ」 「俺も 幸せ」 首筋から唇を離し、そのままわたしの唇にへと移動していく。そして舌を絡めあい、深いキスになっていく。黄瀬くんの唾液が流れ込んでくる。わたしの唾液と混ざりあう。舌は絡み合う。キスをしながら黄瀬くんは「名前ちゃん、名前ちゃん」とこぼしていく。 「もっと……舌 出して……」 「こう…?」 「そう…もう少し、そう…そう……」 舌を噛む。動物の甘噛みのように噛まれる。口の端に流れる唾液はシーツを濡らした。 「ん……んっ 名前ちゃん ほんとに俺のキスが好きなんスね」 黄瀬くんとのキスはとろけてしまいそうだ。 黄瀬くんはわたしの中からペニスを抜いた。そのペニスをわたしの口元まで持ってきて、口の先に亀頭の先端を当て、撫でるように動かした。口を開ける。わたしは未だにフェラが上手でなかった。歯が立ってしまう。しかし、黄瀬くんはそれが気持ちよくて大好きなのだと、そう彼は言った。 「んっ……あっ」 「名前ちゃんの中でこーんなに大きくなっちゃんスよ…?あっ ホラ、っ……先っぽ、舐めて……」 「ん、う……」 わたしはただ吸うだけでいい。黄瀬くんが腰を動かしてくれる。じゅぽ、と音が鳴った。音が鳴ると同時に、黄瀬くんは腰の動きを早くした。黄瀬くんのしょっぱい透明な液が口一杯に広がっていく。黄瀬くんの太ももに手を乗せると、黄瀬くんの顔は更に赤くなって、動きが更に早くなった。 「あぁっ はっ…あぁ……くっ、で、る、」 黄瀬くんがわたしの頭を固定させ、ペニスを少しだけ奥に突っ込んで、精液を口の中に出す。「あっ……はっ、はぁ…あ……はぁ……」「ぐっ……」「あっ ごめ……」 いっぱい、出た。 黄瀬くんが起こしてくれて、口内にある精液を太ももの上に吐きだす。 黄瀬くんが抱きしめてくる。わたしは目を閉じた。黄瀬くんの太い腕に抱かれて静かに息をする。 前 | 次 |