黄瀬くんは別に童貞というわけではなかったし、それなりに彼女もできてたみたいだ。まあその顔で彼女ができないなんておかしい。できたことない、なんて言ったら性格に問題アリ、とわたしは捉えるだろう。しかし特に性格が悪いようにも思えないし、料理は上手だし、なんだか納得だ。あったとしても性癖くらいだろうか。 「んっ あ、」 「……名前ちゃん処女じゃないんスね。まあ、そうか……赤司っちと一緒に暮らしてたら、そうなるよなあ」 「あっ!」 「あっ、ご、ごめん」 「ち ちがくて 気持ちよくて」 「あ………ウン」 わたしはどの道、こういう事をされて生かされる人間なのかな、と思った。黄瀬くんはわたしに背を向けて寝ていたけど、黄瀬くんは我慢が出来なかったのか、わたしの腕を掴んで「ごめん」なんて本当はそう思っていないクセにキスをした。啄ばむキスから、舌を絡め合うキスになっていった。黄瀬くんはキスが上手だった。征十郎なんかよりも上手で、キスだけでイってしまいそうになるほど、キスだけしていたいと思ってしまうほど、本当に上手だ。気持ちよくて、口の端からヨダレが出た。 黄瀬くんはまたわたしにキスをして、舌を口内に入れた。わたしは舌を出して、黄瀬くんが吸ってくれるのを待つ。黄瀬くんと舌を絡ませあって、思い切り吸ってくれた。首を動かしてまるでわたしの舌がペニスみたいになってフェラをされているようだった。征十郎はこんなことしなかった、できなかったのかもしれないし、知らなかったのかも。 「黄瀬くん、キスじょうずだね」 「まじ?嬉しいっスわー。名前ちゃん俺のキス、好き?」 「うん、好きかも……」 「………やべ、かわいい。名前ちゃん舌出してみて?」 黄瀬くんに言われた通り舌を出した。 「ヨダレちょーだい」 「……えっ…!?」 「ヨダレ」 「…えっ……と……」 「ね、くれよ、ヨダレ。口の中でさ、ヨダレを舌に乗せてベローってするんスよ」 「キスしたらいいんじゃないの…?」 「うーん、まあそうなんスけどぉ…。あ、もしかして引いた……?」 「変な性癖」 「言われると思った。ほら、やってみて、お願い」 黄瀬くんはイケメンだった。わたしは遂に舌を閉まって、口を閉じ、いつの間にか溜まっていたヨダレを下の上に乗せて、おそるおそる舌を出す。黄瀬くんは綺麗にそれを舐め取って、ゴクンと喉を鳴らす。 「気持ち悪い」「そんな事言わずに」「わたしいらない」「ごめんね名前ちゃん。でも俺のキス、好きっスよね?」 「名前ちゃん、かわいい」 黄瀬くんはわたしを抱きしめる。征十郎よりも大きな体だった。黄瀬くんの首を舐めると、黄瀬くんはわたしの首を舐めて、吸った。わたしは上手じゃないからしなかったけれど、名前ちゃんも吸ってみてよ、なんて言われてしまったら吸わずにはいられなくて、下手な音が響くと黄瀬くんはわたしの頭をがしがしと撫でた。 それからおっぱいを揉まれて、乳首を舐められて、さっきみたいに下半身を舐められて、ヴァキナに指を入れられる。わたしがキスが好きだから、黄瀬くんは指を動かしながらキスをしてくれる。きっと飽きるだろう。それなのにキスをしてくれる。舌と舌が触れ合うのがこんなにも気持ちいいとは思わなかったんだもの。 わたしから舌を絡めていった。黄瀬くんはうまく絡み合うようにしてくれて少しだけ嬉しかった、少しだけ上手になった気分だった。 「ハハ、すごいっスね、名前ちゃん上手」 「……ほんと?」 「うん、上手だよ」 黄瀬くんはわたしから離れて、自分のペニスを触った。わたしの手を握って、ゆっくりゆっくりとわたしの中に入れていく。目を瞑ると、黄瀬くんがわたしの背中と布団の間に手を入れてたので、瞑った目を開けると、黄瀬くんは「起きて」と言った。言われた通りに、黄瀬くんに抱っこされるまま、黄瀬くんの膝の上に座る。 「ぎゅって、してほしいんスけど」 そういうのって、ズルいよなあ。 思いっきり黄瀬くんのことを抱きしめた。黄瀬くんはわたしの背中に腕を回して動き始める。乳首も一緒に擦れて変な気持ちが増していく。黄瀬くんは腰に腕もまわして、わたしの肩をもって動いている。わたしは高い声を漏らしている。 「黄瀬くっ……だめ、イっちゃう…だめ、だめ……」 「締りやばいっスね…気持ちいいよ」 「あっ…黄瀬くん、あっあっ んっ…んう あっんっ」 「今日はちょっと、激しくできないけど……これで我慢してね」 「うんっ、わっわたしっ、イっちゃいそ……っ!」 「早いなァ、俺まだまだっスよー?」 黄瀬くんだめ、イっちゃうよ、 「黄瀬くんっ」 「あっ 待って、」 黄瀬くんはわたしを倒して、ペニスを抜いた。ペニスから精液が出てわたしのお腹の上に勢いよく飛んできた。 「急に締り良くなって、でちゃった」 黄瀬くんの頬は赤く染まっている。わたしも染まっているだろう。 「気持ちよかった」 「俺まだいけそうなんスけどー?」 「ええええ……」 前 | 次 |