初恋 | ナノ



光謙←光甥
何年後かの未来
3P


こんにちわ、財前光の甥です。
突然ですが、財前家の男子は周囲から見れば顔の造りが良いと思われるらしく、小学校の頃から女の子に付きまとわれ続けて僕は全く恋愛というものに興味がなくなってしまったのです。
それだけならまだよかったのですが、昔よくうちに遊びに来てた忍足謙也くんの事が気になりだしたのは小学校6年生の頃。
同性愛に偏見こそなかったものの、まさか自分が女の子との恋愛をすっとばしてその道に踏み込んでしまうとは思いませんでした。
叔父が家を出て、謙也くんとルームシェア(という名の同棲)を始めたころにはもうこの恋心に嘘はつけなくなってしまいました。
ですが、もう謙也くんの心はだいぶ昔に叔父のものでした。
皮肉なもので、僕と叔父の顔は良く似ていて、謙也くんは会うと「中学生の光みたいやな」とにこにこ笑っていうものですから、謙也くんと叔父の間に入る隙間なんて微塵もないのだと嫌でもわかってしまいました。
初恋が、叶わないなんて恋を知らないときは本気で笑い飛ばせたけれど、本気で恋をすればするほど、胸が、じくり、と痛むのです。
でも、自分の心を殺してまで、好きな人の幸せを願うなんて幼い僕は出来ないのです。
こんな事が、ありました。
まだ叔父が実家にいた頃、謙也くんが泊まりに来た時。
夜中に目が覚めると、隣の叔父の部屋から、ギシギシとベッドが軋む音と、ん、ん、と耳慣れた違和感のある声が聞こえました。
咄嗟に、あ、セックスしてると僕は思いました。

あ、あ、ひかる、だめ

そんな謙也くんの声を聞いて、叔父に組み敷かれている謙也くんを想像すると下半身が熱くなってしまって、良く分からないけど悲しくなって涙を流しながら、謙也くんの声を聞いて自慰をしたのです。

僕は、謙也くんに欲情してしまうんだ

まざまざと突き付けられた現実でした。
それと同時に、謙也くんの、ひかる、と言った声が頭からこびりついて離れませんでした。
一生、謙也くんに触れる事はないんだろうな、と本能的に悟りました。
だって、外見ならずとも、思考だって僕と叔父は似ているのですから。
だから今の状況が、些か理解しがたいのです。

「なぁ、謙也さん、見られて感じてるんですか?」
「あ、やあ、見たらあかん…!」

謙也くんは思いっきり開脚していて、いわゆる背面座位という体位で叔父のペニスを咥えこんで、謙也くん自身のペニスも勃起して叔父の律動に合わせて揺れていています。どうしてこうなったかというと、今日は僕が二人の家へ遊びに行く日でした。
インターホンを鳴らしても誰も出なくて、不思議に思いドアノブに手をかけるとがちゃ、と音を立てて扉が開いたので、悪いとは思いつつも強盗に入られたりしたら困るので、勝手にお邪魔させてもらう事にしました。
そしてリビングの扉を開けた時にはすでに、謙也くんの尻には叔父のペニスが刺さっていたのでした。

「見られて感じるなんて、謙也さん相変わらず変態さんやなぁ」

にやにやそんな事を言いながら、甥の前で平気でセックス出来る叔父の方が変態だろうと僕は思いましたが、先ほどから光景が衝撃的すぎて動けません。
その場で立ち竦んでいると、

「お前、謙也さんのちんこ、舐めてもええ、でっ」

叔父は忙しなく腰を動かしながら僕に向かってそんな事を言い出しました。
謙也くんは涙が溜まった目を大きく見開き、びっくりした顔で叔父を見つめました。

「ほら、謙也さんもお願いせなあかんでしょ?」
「あ…、」

謙也くんはこちらを見て、ごくりと喉を鳴らしてからゆっくりと口を開きました。

「お、おれのちんこ…っしゃぶってください!」

僕の好きな謙也くんがこんなにも卑猥な人だとは全く思いませんでしたが、彼の先走りでだらだらなペニスはとても美味しそうで、理性なんて元々あったもんじゃないけれど、そのまま謙也くんの股の間にお邪魔しました。

「ひゃあ!な、に、これぇ…っ!」
「入れられながらフェラなんてはじめてやもんなぁ?」

気持ちええ?と謙也くんの耳元でいつもよりいやらしい声で叔父が囁くと、謙也くんはきもちええ、と頭をガクガクさせて頷きました。
フェラなんて初めてでしたが、謙也くんに気持ち良くなってもらいたくて、一生懸命舌を動かしました。

「なあ、」

叔父が声をかけてきたので、口を離すと、僕がさっき舐めていた所の少し下の袋に手を這わせていきました。

「ここも謙也さん好きやから、舐めたって」

柔らかいそこにべちゃりと音を立てるように舌を押し付けます。

「ああ!そこ、はぁ!だめぇえ!」

その後は、少々小さめのそこを口に含んで軽く吸ったり、舌を絡ませたりしました。
快楽に溺れている謙也くんは本当に奇麗で、彼に触れれば触れるほど、もうどうしようもなく彼が好きだと実感させられました。

「ひか、ひかるぅ!も、出ちゃううう!」
「もう出したいん?ほんま謙也さんは堪え性ないなぁ」
「やってぇ、きもちっすぎておかしくなってま、うの!」
「はは、じゃあもっとおかしくなって下さい」

そういって叔父は謙也くんの乳首をぎゅうと摘まみました。

「あ、あ、あ!もうイっちゃう!イっちゃうからぁ!」

僕はどうしても謙也くんの精液が飲みたくなったので、袋は手で揉みながら、彼のペニスをじゅるじゅる音を立てて吸い上げました。

「吸ったら、あか、ん!ぁぁぁあああん!」

謙也くんは一際大きく喘ぐと、僕の口の中に熱い精液を流し込みます。
全て出し切ると、ぼわんとした顔をして叔父にもたれかかりました。

「謙也さん、」

叔父は謙也くんにキスしました。
その時の謙也くんの顔は見たこともない位幸せそうで、叔父の顔だって負けないくらい幸せそうでした。

「俺と昔の俺に犯されてるみたいやったやろ?」

その言葉を聞いて、僕は口に謙也くんの精液がついてるのも気にもせず、マンションを飛び出しました。

なんだよ、チクショウ、チクショウチクショウ!

どこだかわからない電柱を思いっきり殴った。
血が滲んでもわからないくらい、何度も、何度も。

やっぱり、謙也くんのひかる、という声が頭からこびりついて、離れない。