全部あんたのせい | ナノ
事後、未来ねつ造
謙也さんが膝をガクガクさせならがらイって、かれこれ本日3回目のセックスが終わった。
「ちょ、3回はやりすぎとちゃうん?」
「・・・」
否定したくても、この人に出会った思春期まっさかりの中学時代ならいざしれず、もうかれこれ20代も半にさしかかっている。
ひそかに中2の夏から片思いしてたが、このどうしようもない思いを昇華するすべを知らなくて、高校進学からこの人とは疎遠になっていった。
なんとなく、もう会うことはないんだろうなあと思っていたのだが、まさか大学で再会してまさかこの人も自分を好きだったなんて、人間の勘なんて当たらないものだなぁなんて思った。
それから付き合いが続いているわけで、そろそろセックスレスというものになるんじゃないかってくらい、致してるのだ、むしろそんなことよりも、
「俺、そんな性欲なかったはずなんけどな」
「はぁ?マジかい。絶倫っちゅーやつかと思っとったで」
「や、たたないってことはなかったんすけど、自分からやりたいとかあんまそういうのなくて」
こちらを訝しげにみてくる。
「じゃあおれとするときも手加減せーちゅうねん・・・」
なにやら思い出したのかいきなり赤くなりだして、涙目になってる。
あ、まつげ、が
「謙也さんの、せいやわ」
涙がまつげについているのがとても卑猥にみえた。
「謙也さんがえっちなんが、悪い」
あー、誰がこんなカラダにしてもうたんやろ、自慢だった脚も、腰からくびれのラインも仰け反ったときに見える喉仏も、みんないやらしく見える。
もう取り返しのつかない場所まで来てしまった。
こんなに溺れてしまったら、戻れない。
4ラウンド目、挿入するときの謙也さんの口角が少し上がっていた。
やっぱり、あんたの、せい。