※おじさん高尾とショタな真ちゃんパロディ



近所の清掃活動に出ろと大家さんに言われた。
それが彼と会うきっかけだったのだと思うと高尾は大家さんに多大な感謝をしなければならないのではないかといつも自問自答する。
今年の夏は長い。高尾は額から滑り落ちる汗を肩で拭いながら公園の草取りをしていた。ひとり暮らしをするために引っ越してきて初めての体験だった。
高尾は所謂フリーターで、安定した職にはついていない。高尾の住むマンションの管理人である大坪は三十路過ぎで職は無いし、近所付き合いもままならないなどあってはならないだろうと高尾に声をかけたのだ。
清掃活動は近隣住民が一体となってやっており、思ったより手を抜く人間が少ない。高尾も最初はやる気など毛頭なかったが、周囲で一生懸命する、特にお母さん方を見習い、相応に手を動かしていた。

「あの、お名前なんて言うんですか?」

遊具近くの草取りをしていた高尾の隣で子持ちの奥さんが話しかけてきた。高尾はパッと顔をあげて笑う。「高尾です」奥さんもつられて笑んだ。近所付き合いをほとんどしてこなかったため、なんだか新鮮で、純粋に楽しいような、照れ臭いような。
清掃活動は朝の八時半から始めて十時ごろにやっと終わった。背中に張り付くTシャツの感触が気持ち悪いくらいで、気分は割と清々しい。奥さんと話を終えて別れ、歩き出した高尾の背中にダンと何かが当たった。「うわッ、?」前のめりになりながら足を踏ん張り、首だけバッと動かすと足元にちょこんと子供が転がっていた。慌ててしゃがみ込む。

「わりぃ、見てなくて!」
「………」
「痛い?怪我してる?大丈夫か?」
「……だいじょぶ、なのだよ……」

子供の目は真っ直ぐに高尾を映した。深緑の双眸と同じく緑色の髪が特徴的な肌の白い子供だ。「…そっか、良かったな」バツが悪そうに足元だけ見ている少年の紙をわしゃわしゃとかきまぜると、異様な柔らかさに思わず目を見開く。うわすげえ、と口を開きかけて止めておいた。

「……なまえは?」

パッと少年が顔をあげた。「おれは、しんたろうなのだよ!おじさんはっ?」
高尾は僅かに絶句した。三十路とは言えそこまで老けてはいないはずなのに、十そこらの子供にはやはり自分はおじさんなのだろうか。じわじわ、こう、じわじわくるものだがあるな……とやがて冷静な頭が唇を持ち上げさせた。

「高尾和成。宜しく」

少年、緑間真太郎の目があわあわと輝いた。「たかお、たかお……」と忘れないように呟くとまるで花のような可憐さで微笑んだ。

「たかお!こんどいっしょにあそぶのだよ!」

「おう」と言いながら年甲斐もなく心臓が鳴るのを高尾は大人の笑顔で誤魔化した。背中の汗が気にならなくなった、午前十時十五分。笑顔が張り付いて消えなくなった。


タイトル:ぱっつん



不完全燃焼なんだろそうなんだろうそうなんだろうって……が脳内リピートする程度の不完全燃焼具合。ちなみにいま聞いてるのはアジカンのリ/ラ/イ/トでした。激しいぜまったく……
今回は、チャット会で騒いでいたたかおじ×しょたりまを文章に、というアレだったんですが、まさかの+になりましたね。全然×になってない。掛け算してねえとかどういう……
これじゃあ終われないというかもうテキストに置くのもどうなん…?みたいな……ちょっと……おい脊髄……おい…
続編にしたいとか言うだけならタダだぜ……次は煙草とか…言うのはタダ……タダ……



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