Let's 採点 LOVE | ナノ


(05)


気を失う奈緒の頬を、手のひらで包む。
……奈緒。


「・・・んっ、」


涙を指で掬っていると、奈緒が小さく声を漏らした。
……やっばい。


それだけで欲情して、硬さを取り戻す息子。
……すごいな、お前。


「……ごめんね、奈緒・・・」


唇を甘噛みして、ぺろりと舐め取る。
それから、ティッシュで硬くなっている息子さんをふき取って、再度ゴムを被せた。


「奈緒・・・」


耳元で名前を呼ぶと、奈緒はぴくりと動く。
ぺちぺちと頬を叩くと、ゆっくりと目を開けた。


「・・・いっちゃん、」


うつろな目でオレを見上げてくる奈緒。
オレは、奈緒に向かって微笑みかけた。


「……奈緒、もうやだ・・・?」

「や、じゃ・・・ない……」


もう限界なら……諦めて、自慰でもしよう。
そう思って問いかけると、奈緒はゆっくり首を振った。
……奈緒、ごめんね。


「ムリ、しないで・・・?オレ……自分でもびっくりするくらい、性欲強くなってる」

「……んっ、」


頬に当てたオレの手に擦り寄るようにして、奈緒が目を細めた。


「奈緒、もう10回近くイってるでしょ・・・?ごめんね、ムリ、させた」

「ムリ、じゃ・・・ない……」


ぱくり、と、奈緒がオレの指を咥えた。
そのまま、ちゅるりと吸い上げる。


「言った。・・・好きなだけ、愛して。それが……一番、幸せ」


“幸せ”。
奈緒の、幸せは……オレが、きちんと奈緒を愛すること・・・?


「……奈緒。そしたら、我慢しないよ?」

「しないで、いい」

「もう、止まんないよ?いっぱい貫くよ?」

「……すごいね、」


ふふって、奈緒が笑う。
……確かに。
もう3回もイってて、『いっぱい貫く』発言はすごいかも。


「それに・・・、……もう、ゴム被せてんじゃん」


今度は、乗ってもらおうと思って奈緒を抱き起こしていると、奈緒が笑顔で呟いた。
……うん、ごめん。ヤル気満々なんですよ。











************


結局、
自己最高記録です。
……オレ、7回射精しました。
奈緒は、20回以上イったと思う。


何度も飛んで、意識を手放した奈緒。
最後は、もうろれつも回んなくて、「許して、」と舌足らずに言ってきた。


……『許して』は、オレのセリフです、奈緒さん。





「・・・奈緒……」


7回目の接合のとき、奈緒は泣き叫びながら、オレの背中に手を回していた。
自身に限界を感じていたオレは、最後はできる限りくっつきたい、という意志の元、正常位のまま奈緒を抱きしめた。


「ひぁああっ、あっあっぁああっ!!も、ゆるひ、・・・やぁあっ」


律動するたびに、奈緒の口からは喘ぎ声が漏れる。
もう、奈緒の声は掠れていて……。
苦しそうに、気持ちよさそうに喘ぐ奈緒。


「ごめんね、奈緒。はっ…もう、ちょいっ・・・」

「ひぁあっ、あんっ、ゆるひ、も・・・ムリ、いやぁあっ・・・」


髪を振り乱す奈緒の首筋は、オレがつけた痕が散っていた。
体中愛液でべとべとになった奈緒。
全身が痙攣していて、もはや正常な思考はできなくなっているようだった。
快楽地獄から逃れたいんだと思う。
許しを乞う奈緒に、申し訳なさでいっぱいになる。
……でも、すっごく愛おしいとも思ってしまう。
オレの腕の中で、こんなにぐずぐずになっているっていう、その事実に・・・喜びを感じちゃうオレもいるんだ。
……やっぱり、狂ってるのかもしれない。


奈緒の膣内が、再度痙攣する。
・・・あ、またイっちゃった。
でも、辛うじて意識は飛んでいない。


「な、お・・・」

「あっぁっあっ、いち、いちっ、・・・ひぅ、あぁん・・・」


ちゅっと奈緒の唇にキスを落として、自分ごと奈緒の腰を抱え上げた。
一層深く挿入した息子に、奈緒のナカがぶるりと震える。


「おっき、い・・・硬い、っ・・・熱い、・・・ふか、い」

「……セックス中に言われたい言葉ベスト4ですね・・・」


喘ぎ声に混じりながら、奈緒がなんとなしに言った言葉に、喜びを感じる。
……男の子ですもの。


腰を動かしながら、愛しい人を抱きしめる。





奈緒以外、抱けなくてもいいじゃん。
奈緒しか、抱かなきゃいいだけの話なんだから。


いっぱい、愛せばいいじゃん。
壊すことなんて、考える必要ないんだ。
奈緒は、オレがほかの女の子に逃げるほうが、壊れてしまうと言った。
逆だったらって考えると……すぐに、分かる。





間違った思考には、もう行かないよ。
オレ、奈緒を愛してる。


恋愛感情が分からないとか、バカなことを考えた。
分からないわけ、ない。
産まれたときから、たったひとりの女の子だけに、恋愛感情をもっていた。


あまりに自然すぎて、分かんなくなっていた。
鈍すぎる、とみんなに言われた意味が、ようやく分かった。
取り返しのつかないことになりかけた。
……ギリギリ間に合って・・・本当に、よかった。





想いがこみ上げてきて、泣きながら律動をしたら、腕の中の奈緒もわんわん泣いていた。
生理的な涙か、感情的な涙かは分かんない。
でも・・・同じ、気持ちだったら……いいな。


「な、おっ・・・」


深く、律動して。
オレを絡めとって離さない奈緒のナカを犯した。
熱くて、きゅうきゅうと締め付けてくる。


「ひぁっ、あっあん、やぁっ・・・」


密着する体温が気持ちいい。
もう、二度と間違いは犯さない。


「も、イく・・・奈緒っ・・・」


オレも、余裕なんかない。
はあっ、という、荒い呼吸混じりに言うと、奈緒がこくんこくん、と頷いた。


「いっしょ、にっ・・・あっ、あぁっ!!」

「うん、・・・一緒に、イこ?」





笑いかけて、ガツンとついた瞬間、奈緒はひときわ大きな声を上げて、イった。





……さすがに、ヤりすぎた。





奈緒の締め付けによって果てたオレは、ゴムのナカに射精しながら、奈緒を抱きしめたまま落ちてしまった。






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