Let's 採点 LOVE | ナノ


(07)


「ふ、うええ・・・」


……今日は、結構もったほうだよね。


奈緒の腹部に回した腕を、きゅっと締める。
奈緒は、はあはあと荒い呼吸をしながらも、その手に自分の腕を絡ませた。


「奈緒・・・大丈夫?」


立て続けに2回イったし、上に乗らせてガンガン突いたから……。
いつもより、奈緒の疲労も激しいと思う。


「だい、じょう・・・ぶ、」


ほうっと息を吐きながら、奈緒が呟いた。
オレは奈緒の頬にちゅっと唇を寄せてから、ちゅぽんって息子を奈緒のナカから抜き取った。
そして、ポケットティッシュでゴムを包んで、ぽいって捨てる。


「ふ、あ・・・」

「奈緒、声エロすぎんの!」


抜いた瞬間鼻にかかった甘い声を漏らす奈緒。
そんなんだから、教生にも好かれるんだから。


……そ、そうだ!
教生のこと忘れてた!!


「……な、奈緒?」

「……ん?」


まだ余韻に浸っているのか、目をとろんとさせて奈緒が振り向いた。
か、かわいいっ!!


その顔をもっと見たくて、オレに背を向けている奈緒をひっくり返す。
んで、向き合うようにして自分の膝の上に乗せて、奈緒の両頬に手を添えた。


目元が赤く染まってて、涙で目は潤んでる。
んで、髪の毛もちょっとくしゃってなってて……。
胸元は、オレがつけまくった痕でちょっと気持ち悪いことになっていた。


「かわいっ!」


思わず言葉にすると、奈緒の耳が真っ赤に染まる。


「……っ、」

「わー、可愛いっ!!」


普通ならここでキス・・・なんだけど。
オレにその資格はないから……。


奈緒のシャツのボタンを留めながら、ちゅって頬にキスをした。


「……で、なあに?」


と、奈緒が首をかしげながら問いかける。
…………そ、そうだ!また忘れてた!!


「教生!」

「・・・え?」


なんのこと?と言いたげな奈緒を、キッと睨みつける。


「教育実習生!あいつと、食事行くんだろ!?」

「え・・・?い、行かないけど…?」

「嘘だ!」

「嘘じゃないよ!……あたし、壱が入ってきたとき断ってなかったっけ?」


奈緒が、ちょっと眉を寄せて言った。
え、えー?そうだったっけ?





『ね、1回だけでいいんだ!食事、行こうよ?』

『い、いえ・・・でも、』





……あ。


漸く思い出した。
そういえば、奈緒困ってたわ。


奈緒の手が掴まれてて、それにすげえイライラしちゃって……。
すっかり、忘れてた。


「……思い出した?」

「思い出した。……あれ?じゃあ、オレなんで奈緒を無理やりヤったの?」

「……知らないよ」


呆れたように笑う奈緒。
……あ、あれー?


「そもそも、なんで奈緒が教生と食事行くからって、オレがイライラするの?」

「……自分で、考えて」


奈緒は目を細めて、にこって笑った。
え、えー?
なんでえ?





「あ、採点・・・しなきゃね?」

「……そーだね」


と、悩んでいるオレに向かって、奈緒が言う。
……採点、か。


「いいよ、今回は。……無理やり、ヤったし。0点になんなきゃ、いいもん……」


0点はやだよ?
でも……今回減点は仕方ないと思うし。
オレ、奈緒が教生と会話してんの邪魔したし、奈緒を待っていたあずみちゃんにも申し訳ないことした。
それに、無理やり脱がせて食べちゃったし。


そう思って、ふうって息をつくと、奈緒が口を開く。








「85点」








「な、なんでー!?」


またもや叩き出された、驚愕の点数。
意味わかんない!


「ま、いろいろあるんですよ」

「いろいろって何!?」


なんで無理やりヤって、得点上がるんだよ!





……そっか。やっぱり奈緒は、


「エムではないよ?」

「…………」


だから、相変わらずタイミングよすぎだってば!


「奈緒・・・採点基準教えてってば……」

「自分で考えろ」


奈緒はそう言って口角を上げて……オレの頬にちゅって唇を落とした。


キスされたところが、カアって熱くなる。


「な、な・・・!」

「5時間目、終わるよ?行こ?」

「う、うん…」


今まで、もっとすごいことはヤってたんだけど……。
はじめて奈緒からされた「ほっぺにちゅー」が、なぜかすっごく嬉しくて、恥ずかしい。





「奈緒・・・優しく抱いたら0点とかやだよー?」

「優しくしてくれたら0点にはなんないって」

「だって意味分かんないもん……。0点になりたくないよ・・・」

「それは壱次第」


奈緒はにっこり笑って、持ち物を手に取った。
それに倣ってオレも荷物をまとめた瞬間、5時間目終了のチャイムが鳴る。


「あーあ・・・紳くん怒ってるよなあ……」


そういえば、紳くん置いてきちゃった。
……絶対怒ってる。


そう思ってはあっと息をつくと、奈緒が呆れたように笑った。


「大丈夫だよ。あずみ置いて来たんでしょ?」

「え・・・?……あ、そっか!」

「アンタいなくても全然大丈夫だと思うよ?むしろ、ラッキーなんじゃない?」

「そ、それはひどいよ……」


確かにそうかもしれないけど!
でも、はっきり言われると切ない気持ちでいっぱいだよ!!


「と、とにかく!」


オレは、話を変えたいの半分で、奈緒に指を突き立てた。


「訳分かんない理由で0点にしないでよ!?」

「だから・・・壱次第だってば」











(誰も抱いてないのが、すごく嬉しかったの。あと・・・嫉妬してくれたのも、嬉しかったんだよ)








test 3 ⇒ End




prev next


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -