ガンダレスが無自覚に恋をしている
これは病気なのだろうか。
「ガンダレス、ほらあっち向いて」
モヤモヤとする。くらくらとする。言葉で表現出来ない。
うん、と小さく声を出して体を反転させた。髪に触れる手。名前が俺の腰に腕を回す。「ガンダレスはあったかいねえ」なんて笑うものだから振りはらえない。ああ、また心臓の音が早くなった。
これはなんなの、リュゲル兄。そう問いかけたいがリュゲル兄は俺の方を向いていない。名前をじっと見つめているのだ。時折溜め息なんか漏らしながら。ああ、リュゲル兄。俺、こんなの分かんないからリュゲル兄、おしえてよ。名前ばっか見てないでさあ。
「名前はいつ見ても本当に綺麗だ」
「あああもうリュゲルったら!恥ずかしいって!」
ガンダレスがいるんだよ、と俺の髪を梳く手を止めずに名前が答える。嬉しそうだと分かるリュゲル兄の笑い声が聞こえる。ずきずきと痛む心臓。ああ、まただ。ねえどうして、どうして俺は名前とリュゲル兄が近くにいると心臓が痛むんだろう。二人はとっくにお互いを大好きなのに、俺だけ仲間はずれみたいじゃないか。
この感情の名前が知りたい
(2014/01/06)
リュゲルと付き合ってる夢主に恋心を抱くガンダレスでした