NON

しかしそこはやっぱり幼馴染というか、というか名前だから成せる業であって。


「いい度胸だコラァッ!!」


漫画で言うと『バキィッ!!』という効果音がつきそうなぐらい見事な蹴りが、俺の顔面へとクリーンヒットする。
名前は空手の有段者である。つまり、とても強い。しかも早い。
すっかりその一撃で目が覚めてしまう俺は、いつもこんな調子で治められてしまうのだ。


「・・・・・・ってー・・・ほんとに女かよ・・・」

「すごいな・・・蹴り一撃でプッツン仗助のことを止めるなんて・・・」

「でしょ!どうですか露伴先生!惚れました!?」

「いや、全然」

「でもこんなことできるの名前さんぐらいですよ・・・」

「流石ね」

「伊達に何年も一緒に居ないもんね」


ニカッとさっきの蹴りとは想像もつかない笑顔を向けられる。本当に同一人物?
しかもなぜか心臓痛いし。やっぱ意味わかんねぇ・・・。



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