★★★★ |
NON なんで…諦めるんだよ。 「だって露伴先生、美人な彼女さんが居るんでしょ?」 「…誰のことを言っているんだ」 「前にこーいちくんが来たとき、後から美人な女の子が露伴先生の家に入っていくとこ、見たんです」 「…」 それはもしかして、プッツン由花子のことを言っているのか…? あの日は確かに由花子は家に来た。 しかしそれは、随分康一くんを引き止めてしまったせいで、プッツンした由花子が迎えに来ただけだ。 何を勘違いしたんだこいつは…というか、あの日はあのまま帰ったんじゃなかったのかよ。 「じゃ、じゃあ彼女さんじゃないんですか!?」 「そんなものを作ってる暇なんかないんだよ。…ストーカーに付きまとまれているせいでな」 「てっきりあの人が先生の恋人なのかと…」 「あのプッツンを制御できるのは康一くんだけだ」 あの日も散々だった。 せっかく修理した家がまた破壊されるところだったんだからな。 「よかった…」 「…」 「じゃあこれからも私、ずっと露伴先生のこと好きでいていいんですね」 「…好きにしろよ」 この鬱陶しいストーカーにずっと好かれているってのも、悪くないと思ってしまったぼくは、イカれてるのかもしれない。 だがとにかく、今ならいい漫画が書けそうだ。 前 | 戻 | 次 |
☆★ ★ ★ ★ |