★★★★ |
NON その中に仗助は入ってないの?とおふくろ。いい加減にしてくれ!こっちの心臓がもたねぇよ。 名前はあの嫌なニヤリ顔じゃない、普通の綺麗な笑顔で 「まぁ、仗助が誰にももらわれずに残ってたら、私がもらってあげるよ」 と俺のほうを向いて言った。 「・・・・・・・・・・・それ、俺の台詞じゃねぇ?」 「仗助はそれまで私が誰にも貰われて行かれないことを祈るんだね」 おふくろはあらら!とかなんとか言いながらどこかへ行った。気を使ったつもりか、逆に勘弁して欲しい。 俺の心臓は破裂寸前で、ようやくあの胸の痛みの意味が分かってきた。きっと顔も赤いに違いない。 名前はそんな俺の顔を見て、ふんわりと笑った。 「愛してるよ、仗助」 うるせぇよ、悔しいけど俺もだよ。 前 | 戻 | 次 |
☆★ ★ ★ ★ |