NON


「俺が上だよね?」

「「「……は?」」」

「え?違うの?」

「名前……意味わかって言ってんのか?」

「あなたが上ということは、ミスタが下ということですよ?絵面的に大丈夫なんですか?それ」

「お前らなぁ!つーか名前、お前本気で言ってんのかよ……俺が女形って……」

「だってミスタかわいいし、ミスタなら抱ける」

「正気かよ名前!」


アバッキオが爆笑している。
失礼な奴だな、とミスタはムッとしたが正直自分もそう思う。
名前もどこからどう見ても男で、身長も体系もそんなに変わらないが、会話に加わっていた誰もが名前が女形だと思っていた。
というか、どちらかというとミスタが女形をやっているのを想像するのが嫌だった。


「まず名前はミスタで興奮できるのか?」

「で……きるかな?」

「疑問系じゃねーかよ……」

「じゃあミスタは俺で興奮できんの?」

「お前な……お前がベッドにもぐりこんでくる度に俺がどれだけ努力してると思ってンだ……」

「ミ、ミスタ我慢してたんだ……」


思い出して名前が赤面する。
あれから毎晩当然のごとく名前が一緒のベッドで寝たがるので、ミスタは毎晩理性をかき集めるのに苦労していたのだった。
二人の夜事情を聞かされたアバッキオとジョルノは、若干居た堪れなかったが、とりあえずこの会話を着地させないといけない。


「で、結局どーすんだよ」

「ずっとなにもしないまま清いお付き合いしていくわけではないんでしょう?」

「つーかテメェらなんでそんな気にするんだよッ!ほっとけよもー」

「俺、どっちでもいいよ。ミスタなら」


照れ臭そうに名前が笑う。
しばらくポカン、とその顔を見ていたミスタだが、耐えきれなくなったのか両手で顔を覆ってじたばたと悶えてはじめた。


「出た、忠犬名前」

「名前……ミスタにひどいことされたらすぐ僕に言ってくださいね?」

「しねーよバカ!!あぁもう……名前!飯食いにいくぞ!」


顔を真っ赤にしながらドスドスと足音を立てて出て行ったミスタの後を名前が着いていった。
静かになったアジトで、ジョルノとアバッキオは顔を見合わせて苦笑した。

end




*****
関係ないけどミスタが受けてるのが好きです
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