NON

ドンピシャだった。
取引現場につくと、一人の男がアタッシュケースを片手に壁にもたれていた。
こんなところで何やってんだ?と聞くと、男はハッと俺たちに気づいた。
リボルバーを男に合わせ、名前はスタンドを出して構える。
そこでようやく俺たちが”客”ではないと気づいたのか、男はやれやれ、とため息を吐いた。


「どこで情報が漏れたんだか」

「今頃お前さんのアジトは一網打尽にされてるぜ。お前も大人しく降参するんだな」

「するとおもうのかね?」

「おもわねー、なッ」


ガンガンッと男の足を狙って引き金をひいた。
このせまい路地裏では、満足に避けることもできないだろう。
しかし男は不適に笑っている。


「拳銃使い……ミスタか」


そういうと男は、


「ッ!?き、消えた……」


フッと姿が見えなくなった。
スタンド使いか…姿が見えなくなる、スタンド。
こういうときナランチャがいれば楽なんだが、人選ミスだなこりゃあ。


「み、ミスタ……」

「名前、離れんなよ……」

「お、おう」


俺と名前は背中合わせになり、気配を読んだ。
気配はある。気配すら消せないような雑魚ではあるが、姿は全く見えないのだ。
キラリ、と何かが光った。男の姿が見える。ナイフが飛んでくる。
おいおい、避ける暇が…


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