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NON 「君、昨日からずっといるけどどうかしたのかい」 「神父様……」 「私でよければ話を聞くが」 「聞いてくれますか神父様……私長い間旅に出ていたんです、所謂自分探しの旅といいますか、とにかく何も持たずに家を出てその日暮らしの旅をしていたんです。それで、先日家に帰ったら火事で全焼してて身分証明とか通帳とか全部燃えた挙句私……死んだことになってたんです……」 「……それはそれは」 「家と一緒に焼け死んだとおもわれたみたいで、死亡届取り消しにいくにも家族もいないし身分証も全部焼けててどうしようもなくって……身分が証明できないから働くことも住むところも……」 「……君、天国に行きたいか?」 「へ?ま、まぁ、行けるもんなら……」 「よし、私が衣食住くらいは何とかしよう。ついてきなさい」 「本当ですか神父様!ありがとうございます!」 「そのかわり、衣食住は保障するが、命の保障はできない」 「い、命!?いや、まぁ、もう戸籍上死んでるようなもんですし……今以上に悪い状況にはならないと思うので大丈夫です!」 「フフ……」 「……?(何かいま神父様の背後に黒いオーラが見えた気がする)」 戻 |
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