迎えが、来た。
家の前に、神主様とお付きのひとが二人。
ぐいと背を押され、家から追い出される。
冷たい男の声と、見送る子供の声とが背にかかり。
先に歩き出す神主様の背を追うように、お付きの二人に両腕を抱えられて引き摺られるようにして歩かされた。
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だイヤダ。
行きたくない。
いきたくない……っ。
どうして私なの。
どうして私がこんな目に遭うの。
どうして、わたしが……。
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