チョロ松は深く長い息を吐き、遠くの方を眺めていた。私は布団にくるまって、その肉のついてない背中を眺める。

「煙草吸っていい?」
「いいよ」

そう言うとベッドサイドに置いてあった煙草に手を伸ばした。煙をくゆらせながら、やっぱり遠くを眺めている。何を考えてるんだろう。いや、何も考えてないかも。

「なんか私よくなかった?」
「…え?なんでそんなこと」
「だってチョロ松、さっきから心ここにあらずって感じで」

ちょっと寂しくない?折角の初めての夜なのに。


「賢者タイムってやつ?」
「…黙って」


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