青峰っちはスキンシップが好きなんじゃないかと俺は最近思う。
よく黒子っちと肩を組んでるところを見るし、俺が抱きついても嫌がることなく抱き締め返してくれるし。あと、頭を撫でてくれたりもする。この前屋上に行ったときには膝枕を所望された。男の脚なんて硬いだけなのに。まぁ、コンクリートよりはマシなんだろうけどさ。
青峰っちが人との触れ合いを好んでいるなんて誰が想像出来るだろう。

今も何が楽しいんだか、青峰っちは俺を脚の間に座らせて後ろから抱き締めている。俺がよく黒子っちにしているやつだ。元々俺はスキンシップ過多だから仲の良い人には抱きついていったりする事は多い。特に黒子っち。すっぽり収まる感じがなんか心地好くて癒されるから黒子っちをぎゅうっとするのが好き。
だけど、青峰っちにそれをやられると、何だか不思議な気分になる。心臓の動きが速い。なんかドキドキしてる。
でも、正直この体勢ではお弁当が食べにくい。今度からは黒子っちがご飯食べ終わってるからすることにしよう。

「青峰っちってスキンシップ好きっスよね」
「は?んな訳ねぇだろ。馬鹿か」
「馬鹿じゃないっスー!!だってよく触ってくるじゃないスか!今だって!」
「お前、俺が誰にでもこんなんしてると思ってんの?」
「え?違うんスか?」

絶対そうだと思ったのに、と言えば、後ろから盛大な溜め息が聞こえてくる。
あれ、俺なんか変なこと言ったかな?どうしよう怒らせちゃった?気に障るようなことしちゃった?
どうしようどうしよう、と内心焦っていると肩に重味を感じた。青峰っちの頭だ。少し動いただけでも髪の毛が首にあたって擽ったい。

「お前本当馬鹿。鈍すぎ」
「俺、鈍くないっス」
「じゃあ気付けよ」
「え?」
「こんなことすんの黄瀬だけだっての」
「そう、なんスか?

……俺だけってどういう意味だ?本当は他の、誰か別の人にしたいけど恥ずかしいから代わりに俺を使ってる、とか?そういうこと?
それともただ単に甘えたいお年頃で人肌が恋し過ぎて一日の中でも結構一緒にいる俺がターゲットにされたのか。どっちにしろ俺にはいい迷惑、……なのかな?あれ、でも実際そんなに嫌じゃないしなぁ。
まぁいっか。

「あ、でも人前ではあんまりしないでくださいね」
「なんでだよ」
「変な噂流れたりしたら青峰っち嫌っしょ?」

お前、俺の言ったこと全然分かってねぇじゃん、と呆れたような声色で青峰っちが呟いたが、それに対して俺は意味が分からず頭に疑問符を浮かべるだけだった。




にぶにぶな黄瀬も可愛いと思います

2012/09/08

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