「んぅ…は、」
自分の舌を相手のに絡ませ、わざと水音を響かせれば羞恥のためか、黄瀬の頬がほんのり赤く染まる。
段々息が苦しくなってきたのか、目尻に涙を浮かべ、背中に回ってた手で服を引っ張られる。仕方なしに離してやると、黄瀬が息を整えながら軽く睨んできた。
が、そんなことはお構い無しに今度はべろり、と首筋を舌で舐める。ひっ、と声が上がったが気にせず鎖骨に思い切り歯を立てた。
「いっ、た!ちょ、…あ、おみね、っち…!」
見える所に痕を残すなと言いたいんだろう。でも、もう遅い。青峰は目立つ場所ばかりに独占欲をふくませた印を付けていく。
そういやこいつ、明日仕事あるとか言ってたっけか。ま、どうでもいいけど。
そんなことを考えながらも、青峰の右手は胸元を這い、小さな突起に触れた。摘まんだり、噛んだりしているうちに黄瀬の腰が少し浮き上がる。
自分でもそのことに気付いたのか、かっと顔に朱が増す。
「…や、ぁ…んっ」
「お前、ここ触られんの好きだよな。」
「なっ!ち、がっ…ふ、ぅ…!」
にやにやとした笑みを浮かべ見下ろすと、すぐに顔を背けられる。
その反応に気を良くした青峰は、太股へと手を下ろしていく。
ズボンに手を入れ、陰茎を緩く包み込む。既に少し勃っていたそれに軽く力を入れて上下に擦れば、先走りが溢れ出る。強く握ったり爪を立てたり、裏筋などを指で刺激し、的確に快感を与えてく。
「あっ、ひゃぅ…んッ、もっむりぃ…ひッぁああ…!」
「……はっや」
「はぁ…だって、…久しぶりじゃ、ない、っスかぁ…」
「そうだけどよ。それにしても早すぎじゃねぇか?」
「うっさいっス!…も、はやくっ」
黄瀬は青峰の服の裾を引っ張り、続きを促す。その瞳は熱を帯びていて。その仕草も相手を煽るためなのだろう。案の定、青峰はぎらりと、獲物を狙う獣のように黄瀬を見、ニヒルに笑う。
「後で文句言うんじゃねぇぞ」
先程、黄瀬がはきだした欲を指に絡め後孔に押し込んだ。慣らしながら徐々に奥へと進めて行くと、ある一点を指が掠めた瞬間、いっそう艶が帯びた声が上がった。しこりを集中的に突き、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てさせながら中を慣らして指が動かしやすくなったところで、一度引き抜いて、指を増やす。それを繰り返し、三本入れれば中でばらばらと指を動かしたり、しこりを挟んで遊んだり。
「…ふ、ぁあ、やッぁっ…んぅっひぁ…!」
「もう、いいだろ」
「はッ、あ、おみねっちぃ…もっ、きてぇ」
ごくりと青峰の喉が鳴る。余裕なんてものは捨て去って、昂る自身を黄瀬の後孔にあてがった。
本番より前戯のほうが書くのが好きです2012/07/22