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黄瀬のお料理週間〜一日目〜



「どう、スかね…?」

頬を赤く染め、もじもじしながら差し出された物体と黄瀬自身を交互に見る。
恥ずかしいのか若干涙目になって眉尻を下げ、更には上目遣いでじぃっと俺を見詰めてくる黄瀬は正直いってくそ可愛い。だがしかし。だがしかしだ。目の前に置かれたこれは一体。確かに俺は黄瀬にお前の作った料理が食べたいと言った。なのに実際に出てきたこれはなんだ?ダークマターを作ってこいなんて一言も俺は言ってないぞ。
それにこのダークマター、最近見た覚えがある。さつきだ。あいつの作った料理とまんま一緒なんだ。
黄瀬とさつきは仲が良いし、どことなく雰囲気等が似ているけど、こんなところまで似ていなくてもいいんじゃないか?

「……やっぱ、こんなの食べれないっスよね」

何も言わない俺に、自覚はあったのか悲しげに呟く。見ればアーモンド型の大きい瞳にうっすらと涙が溜まっていた。ダークマターもといオムライスが乗っている皿を片そうとする黄瀬の腕を掴む。男、青峰大輝、腹をくくります。

「何片付けようとしてんだよ。食うに決まってんだろ」
「青峰っち…。無理しなくていいんスよ。こんなの食べたらお腹壊しちゃうっス」
「大丈夫だって」

意を決してスプーンを手に持ち、口まで運ぶ。掬い上げたときにさくっという音が聞こえたのは気のせいだと思いたい。


その後、青峰が二時間程トイレに籠り黄瀬に泣きながら謝られたのはいい思い出である。


なにかありましたらお気軽にどうぞ




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