<※砂HAYAだけど絡んでない


さっちゃんの部屋でソファーに寝転んだまま鼻歌を歌っていると後ろからさっちゃんが「いてっ」と言う声が聞こえた。

「おいサビオ取ってくれ」
「さびお…?」
「早く取れって」
「さびおって何だにゃ?さび男さん?」

さっちゃんが呆れたようにさびおと言うけど全く分からない。さびお…錆びたおじさん…いや違うか。手が開いてるから取ってあげたいんだけ正体が分からない。なんとなく部屋をおろおろする。

「そこの棚の一番上の引き出しにあるから早く出せ、手ぇ楽譜の端で切った。ちょっと今手が離せねぇんだよ」
「え!早く言ってよう!」

とりあえずさっちゃんに言われた通り棚の中を探る。さびお…君は一体何者なんだ。早くさっちゃんに君を届けてあげたいけども正体が分からない!

「あ、垂れてきた」
「ちょちょちょちょ待って!」

僕はさびおを諦めて近くにあるティッシュ箱に手を伸ばした。

「うわ、紙で切ったにしては深いね」
「地味にいてぇな」
「さびお…だっけ?取ってくる!」
「箱に入ってるからな」

箱!?さびお、君は箱に入っているんだね!よし、もう一回棚を…と見たら箱らしきものが入っているのはこれだった。

「もしかして…ばんそうこう…?」
「やっと見つけたか。早く持って来い」
「……さびお…って…」

絆創膏のことだったんだ!!!

「はい、オッケーだにゃ」
「ん」

さびお曰わく絆創膏をさっちゃんの指に貼る。さっちゃんはまた楽譜とにらめっこし始めてしまった。

「ねぇさっちゃーん」
「…んだよ」
「さびおって絆創膏のことなんだね〜」
「あ?絆創膏…とも言うか。お前と地元全く違うからわかんねぇのか。北海道は皆サビオって言う」
「ちなみに福岡はリバテープ!でもこっちに来てから絆創膏だって知ったからそれに合わせたけどね」
「今度から気をつけるか」



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前に書いた文を…と思いましたがぐだぐだで申し訳ない。そして腐っていない。
絆創膏ネタはとある全国絆創膏方言を見てカッとなって書きました。
都心らへんはバンドエイドで東海付近は絆創膏らしいですね。一般的には絆創膏…なのか?

〜20120601