「あ、」
「ぬー!!」
必死にさっちゃんに掴まっている俺に目もくれず「ちょっと真樹緒見て」って佐助のさっちゃんが無理な注文をしてきました。
真樹緒です。
何かもう目があけられやんぐらいのくうきていこうに息止まりそうなんやけどちょっと限界な真樹緒ですこんばんは!
あかんよさっちゃん。
俺今目ぇ開けるの無理!
いろいろ無理…!
何でさっちゃんそんな普通にお話できてるんお忍びさんやから!?
「竜の旦那、目覚めたんだ。」
「政宗様!?」
どこ!
政宗様どこ!
目ぇ覚めたってどういう事!
爆発に巻き込まれて倒れてたんちがうのん!?
「開いたじゃない。」
「ぬっ!」
がばりと顔を上げた俺にさっちゃんが涼しい顔でしれっと言いました何その顔呆れたような顔しないで俺かなしい。
今にも笑い出しそうな顔もしないで俺せちがらい。
さっちゃん。
まさかさっちゃん。
俺をだましたん!
ほんまは政宗様おらんのにおるとか言うたん。
ショック。
俺超しょっく!!
まさかそんな事言う子やったなんてやー。
じとーってさっちゃん見たら「嘘は言ってないよ」って。
「ええ?」
「ほら、あそこ。」
いるよ竜の旦那。
それから右目の人も。
物騒な事に刀持ち出してるけど。
もうちょっとで地面、ってとこでさっちゃんが俺を肩車からだっこに持ち替えながら真下のお庭を指差した。
「まじで!どこ!」
ほんでやあ、ようく見たらほんまにおったん。
政宗様とこじゅさんおったん。
あれは絶対に政宗様とこじゅさんなん間違いないん。
広くて綺麗な日本庭園みたいなとこで二人向かい合ってて。
ほんで向かい合いながら睨んで…
睨んで…って、
「さっちゃん…」
「うん?」
「あの二人一体何やってるんやろう。」
政宗様重症なんちがうん。
こじゅさんも爆発に巻き込まれたって聞いたでほんまは寝てやなあかんのちがうん。
やのに何で。
何でお城の道場とかでもやれへんような壮絶な戦いしてるん。
「俺様に聞かれてもねー。」
まぁ、大体の予想はつくけど。
さっちゃんはそう言うけど俺にはさっぱりわかりません。
もう、もう、急いで止めやんと…!
きっとぜったい大変な事になるんさっちゃんはやく下に降りて!
「ちょ、政宗様―!!こじゅさんー!!」
すとっぷ!
ちょっとすとっぷ!
止めてんか!!
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カイにつきました!
やっとこ!
もう本当何でカブトムシの話になったのか分かりません(汗)
次は政宗様の胸に飛び込みます(怪我人だよ。でもそんなの多分関係無い)
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