じぃちゃんの無事も確認して、お山の火も消えて、でもまだちょっと焦げ臭い臭いがするじぃちゃんのお家で一息。
あったかほかほかの玄米茶いただいてます真樹緒ですー。
ついにさんけつの意味は分らんまんまで失礼します真樹緒ですー。
こんにちは!
「ふむ、松永久秀とな。」
「ご存知ですか?」
「ものすごい嫌な人やねんで!」
じぃちゃんが髭を触りながらふーむ、って。
じぃちゃん知ってる?
ちょんまげが平茸なん。
ものすごい意地悪なん。
勝手に部屋に上がってきたんやで。
「党等を組んでおる武将と言う訳では無さそうじゃがの。」
この群雄割拠の戦国の世で、天下を求めずに各地の骨董を集めとるという噂じゃ。
その力や未知。
悪名はその道では憚っておるようじゃが。
脅威までは。
わしもようは知らんでの。
力及ばずすまんのぅ。
「うぅん!」
ええんよじぃちゃん。
ありがと!
俺別に松永さんが誰でも関係ないん。
絶対こーちゃん取り返してくるからやあ。
ほんでまた二人で遊びに来るからね!
「楽しみにしとるぞい。」
「ぞい!」
任せて!
美味しいお菓子も持ってくるよ!
一緒に食べようね。
じいちゃんはどんなお菓子が好きかしらー。
「ちょっと真樹緒。」
「ぬ?」
「今、何て言った?」
俺がこーちゃんと一緒に持っていくお土産お菓子に思いをはせてたら、おシゲちゃんがぐいって俺の首根っこをひっぱった。
ものすごい勢いでひっぱった。
今?
え?美味しいお菓子のこと?
何、おシゲちゃんも食べたいん?
一緒に遊びに行く?
「違うよ、もっと前。」
「まえ…」
えーっと?
「一緒に遊びにくるからやぁ?」のとこって聞いたらふるふる首を振られて。
あれじゃあ他に何か言うたっけ?
首かしげながらおシゲちゃんを振り返ったらが怒るよ、ってもうけっこう怒ったような顔でおシゲちゃんがこっちを見てくるん。
ぬーん。
怖い。
「……「こーちゃんは俺が絶対取り返して来るからやぁ」?」
「そう。」
それ。
何それ。
何する気なの真樹緒。
俺許さないよ。
「やって…」
「やってじゃない。」
「けど、」
「けどじゃない。」
「ぬぅぅ…俺、」
「駄目。」
何するつもりかどこ行くつもりか分らないけど駄目。
危ない事するつもりでしょう絶対駄目。
おシゲちゃん怒るよ。
……
………
「おシゲちゃんが怖い!!」
もう怒ってるやんか…!
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そろそろお母さんなおシゲちゃんが姿を現すかもしれません。
これでもキネマ主を大事に思ってくれてるんですよ!
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