ちゅんちゅん
ちゅんちゅん


「あれ?」
「(…)」
「わあ、こーちゃん!!」


あれ?
もう朝!?
政宗様は?


「(…、)」
「えっ!もうカイに行ったん?」


俺お見送りできやんかったやん…!
目がぱっちり開いて一番初めに見えたのはいつもの天井とちがうくてとっても近くに迫ったこーちゃんでした真樹緒ですおはようございます!


やあこーちゃん近い。
ちょう近い。
おれ飛び上がるとこやったでびっくりした…!


「ぬー…」


やあでもまさか。
まさか政宗様が俺が寝ている間にいっちゃうなんてー。
行ってらっしゃいも言わせてもらえないだなんてー。
しょっく。
俺しょっくよ政宗様…!


「って、うん?」


何か俺大事なこと忘れてるような気がするんやけど。
ぬん。
昨日…
ほら、昨日何か大事な…
なんやったっけ…


「…(トントン)」
「うん?こーちゃん?」
「(ぷにっ)」
「うむっ?」


しゃがんだこーちゃんが俺の唇にぷにゅって人差し指を押し付けた。

うん?
唇?
唇がどうかした…って。
くちびる…


「くち…」


あ。
ぬん…
そうや。
そうやん俺。
俺、昨日政宗様とちゅう、した。


ぬーん…


しかも普通のちゅーやなかった気する。
お口へのちゅーやった気する。
それからやわっこいのが口に入ってきた気ぃする。


「こーちゃん。」
「(?)」
「あのちゅうは、何のちゅうやとおもう?」
「(?)」
「ぬん…」


昨日のちゅうはね、おでこでもほっぺたでもなかったん。
たぶんありがとうのちゅでもきゅーとのちゅうでもなかったん。
何やとっても熱かったん。
顔も、頭もちゅうもどこもかしこも熱かったん。



今も、ちょっと顔が熱い。



「…政宗様が黙って行ってしまうから。」


俺に黙って行ってしまうから。
ちゅうの意味も分からへんやんか。

もう。
まだ赤い顔をパタパタ仰いだ。
くちびるを指でさわったらまた顔が熱くなる。


「ぬん…」


考えても考えてもよう分からんし。
考えれば考える程顔が熱くなってくるし。
はぁーって長いため息を吐いた。
それからすーって深呼吸。
頭を撫でてくれるこーちゃんにありがとってゆうておふとんを片付ける。


「ぬん!」


さぁさぁ朝ですよ。
皆さんのお手伝いに行きますよ。
ちゅうの事は政宗様が帰ってきたら聞くん。
考えてても俺のお顔が熱くなるだけやから政宗様が帰ってくるまでおあずけなん。
やから今日もいつも通りに皆のお手伝いに行ってきます!


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二章でもやっぱり何かしら歌ってるキネマ主でした…!
ファーストちゅーはやっぱり政宗様です。
でもこれ以上の事を本編ではるつもりはありません(私が恥ずかしすぎて無理…!)
次回は出発前の政宗様とこじゅさん。
主従は二人でキネマ主を愛でていればいいと思うのです。


  

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