「もー、こーちゃんあんなん簡単にしたらあかんよ。」
「(?)」
ほらあれ。
さっきのあれ。
足にちゅーするやつ。
こーちゃん男前なんやから何か変な雰囲気になるやん?
あれこれ絵的に大丈夫なんかなって焦るやん?
こんなちびっ子がいけめんをひざまずかせてるとかなんてゆうかアレやん?
どうもー。
うっかり出てしまった風魔の小太郎さんの呼び方「こーちゃん」がやっぱり可愛かったからもう風魔の小太郎さんの呼び方はこーちゃんで決定です真樹緒ですこんにちは!
可愛いやんねこーちゃん!
「(…)」
「やあそりゃあ主従のあかしかもしれへんけどやあ。」
今ね、ちょっとお話し中なん。
うん?
ほら、さっきのこーちゃんのちゅうについて。
足の先のちゅうについて。
お膝をつきあわせて真剣なお話中なん。
やって俺あれめさめさ恥ずかしかったんやもん…!
「普通でええねんよ?」
お友達になりましょーでええねんよ?
そんなこう、あかしとかちかいとかええねんよ?
俺びっくりしたこーちゃん。
もっと普通にしててくれてええねんで?
普通のいつものこーちゃんでええねんで?
俺はどんなこーちゃんでも大事にするじしんあるから!!
むん、って胸張ってみたらこーちゃんがじっと俺を見る。
お膝の上に乗せた手をぎゅって握り締めて俺を見る。
「(…)」
「うん?心配せんでも一緒におるよ?」
ほんならなんやこーちゃんの見えやん目がうるっとしたように見えたん。
なんで、って唇震えた様に見えたん。
やぁゃこーちゃんはさびしん坊やなぁ。
そういや北条さんと離れ離れやもんねぇ。
大丈夫!
大丈夫やでこーちゃん!
俺がおるからね!
俺がずっとこーちゃんのそばにおるからね!
一緒にご飯食べたり、お風呂入ったり寝たりしようね!
これからもっともっと仲良くなろうね!
「!!(フルフルフル)」
「えっいや?」
俺楽しみにしてるのに…
一緒にご飯、一緒にお風呂、一緒にお布団。
絶対おもしろいのに!
すっごく楽しみにしてたのに!
一緒ってあれなんやで。
いつでも傍にいて一緒に笑ったりできるんやで。
おいしいものをおいしいって分かち合えたりするんやで。
お布団にもぐりこんで怖い話とかしてみたりできるんやで。
それでも俺のお願い聞いてくれへんのこーちゃん。
一緒にしよーや楽しいでってこーちゃんにくっついて唇をとんがらせてみた。
こう「一緒」の楽しみをこれでもかと伝えてとんがらせてみた。
「(!!!)」
そしたらこーちゃんがおろお…!
こーちゃん困ってる!
おろおろこーちゃんが困ってる!
可愛い!
こーちゃんが可愛い!
「真樹緒、」
「ぬ?」
「忍にそれは少し酷だな。」
「?」
なんで?
声が聞こえた方、政宗様の方を向いて首をたおす。
やあなんで。
なんで政宗様、って聞いたら政宗様が苦笑いで教えてくれた。
「風魔は忍だろう?」
「ぬん。」
「くくく…」
「?」
何かな、忍者さんは屋根裏におったりせなあかんねんて。
武器とか手放したらあかんねんて。
いつでもどこでもお仕事なんやねんて。
そういやお城には一杯おったよねえ。
お忍びさん
たまに天井から顔出してくれるから挨拶するん。
たまに呼んでもお返事ないときもあるんやけど。
ぬん、からぶり!
やぁ、でもちょっとぐらいいいと思うのに。
「…(ふるふる)」
「ぬーん…」
あかんねんて。
こんなに頼んでるのにあかんねんて。
でもええもん。
こーちゃん呼んだらすぐ来てくれるし、一緒に寝るチャンスもあるもん。
俺負けへんもん!
ふふふ。
かくごしといてねこーちゃん!
すぐに俺の布団に引きずり込んでくれるんやから…!
俺には強い味方がおるんやから!
「あっ、おシゲちゃんちょっと相談したい事あるんやけどー!」
「あ!ちょっと真樹緒!お前一人で山に行ったんだって!?何危ない事してんのこっちおいで!」
おシゲちゃん怒ってるよ!
「ぬーん!やぶへび…!」
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間章が一段落しましたー!!
次回からは二章!
甲斐に入って梟のおっさん編です。
ああー早く明智さん出したいのにな!
気が逸りますが少しずつ進んで行きたいと思います。
ここまでお付き合い下さって本当にありがとうございました
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