「んー…とりあえずばんそうこうはったけどー…」
明らかに無駄なあがきな気がします。
真樹緒です。
いくらこじゅさんの血を止めたばんそうこうやってゆうても、あの時より絶対傷はひどくてどうにもこうにも間に合ってない気がします。
真樹緒です。
こんにちは!!
やぁ、山道の真ん中に倒れてたカラスのお母さん(仮)をちょっとふさふさな草が生えてるとこに運んでな、兜取って血をふいて(着物でふいてもうたから後でこじゅさんに怒られそう…)服はどうやって脱がせたらええか分からんからそのままばんそうこう貼ったん。
でもね、こじゅさんの時と違ってめさくさ血が出てるんお母さん。
一応手ぬぐい持ってきてたからそれを傷口に当ててるんやけど、こんなんやったら手当てにならんよねー…
「ギャーア」
「んー?お前もそう思う?」
ああ、この子。
カラスの子。
俺がお母さん運ぶときにやってきてな、俺の頭に止まったまんま飛んでいけへんからそのままにしてるん。
もしかしたらこのお母さんの子供かもしれへんしね。
人に慣れてるところを見るとお母さんのお連れ様かもしれへんしね!
ぬん!
「政宗様、呼んできた方がええかなぁ…」
やってやっぱりお母さん助けてあげたいし。
このままになんてしておけやんし。
息も荒くってたまに小さくなるから心配。
このまま死んだりしたら洒落にならないわー。
お母さんまだ若いのに。
子供かっているのに。
「なぁなぁ、カー君。」
「ギャ、」
あ、カー君ってこのカラスの名前な。
今つけたん。
カー君。
カーカー鳴くからや無いよ。
カー君のカはカラスのカなんやで。
まちがえないでね…!
ほんでほんで、カー君。
「俺、政宗様呼んでくるからお母さん見ててくれる?」
「ギャーァ。」
なんて孝行むすこー。
お母さんも喜ぶよカー君。
カー君のちっちゃい頭をなでなでして「お願いやぁ、」って手を振る。
もう一回「ギャー」って鳴いてくれたのはきっとお返事やから安心して俺はお城に向かった。
いそげいそげ。
もっといそげ。
やって急がんとお母さん死んでしまう!
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キネマ主は本当にカラス君を息子だと思ってるわけじゃないんですよいくらなんでも…!
ただ小太郎さんが黒い羽根持ってるしおそろいだし、カラス君も小太郎さんから離れないしで何か二人の間にあるのかな、なんて思ってるわけです別に何にもないんですけれども!
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