俺のお部屋はね、政宗様のお部屋の近くにあるん。
近くってゆうてもちょっぴり歩かなあかんけど、ご飯を食べてね、お風呂を頂いてね、まだ夜寝るまでにちょっと時間あったりまだ眠たくなかったりしたら俺はこっそり政宗様のお部屋に忍び込むんやで。
どうもー真樹緒です。
さっきもゆうた通りにこっそり政宗様のお部屋に忍びこみながらこんばんは!
お風呂であったまってちょっぴり顔がほてりながらこんばんは!
ぬん。
でもこっそりひっそり忍びこんだはいいけど政宗様の姿が無いのよねー。
いっつもお仕事してるところに政宗様いないのよねー。
ぬーん。
どこに行ったんやろう。
俺がお風呂に行く時はおったのに!
よくあったまれよ!って声かけてくれたのに!
「政宗様もお風呂かなー。」
やってほら、もうおふとんの用意してあるし。
寝る準備ばんたんやし。
ぬん。
おふとんってゆうか大きい着物なんやけど。
やあ寝るとこね、白い敷布団を下にしくのは俺がおったとこと同じっぽいけど、上はかけぶとんやなくって着物なん。
夜着ってゆうんやって。
でもとってもあったかいんやで!
「もー、ゆざめしてしまうやんー。」
政宗様のお部屋で三角座りしながらほっぺたぷう。
せっかく政宗様のとこへ飛び込んでいこうと思ったのに。
びっくりさせようとおもったのに。
素敵きんにくにくっついてぬくもろうと思ったのにー。
「Ah?あっためりゃァいいのか?」
「!!政宗様!」
俺が政宗様のお部屋で三角座りしてたら後ろから政宗様の声が。
三角座りでそわそわ揺れてたら政宗様の声が。
ちょっと楽しげな笑い声と一緒に政宗様の声が。
ぐるん、って振り返ったら湯上り政宗様が手を組みながら扉にもたれて俺を見てましたやあやあ政宗様やっぱりお風呂やったん俺待ってたんやで!
「寂しかったのか?」
「ちがうもん。政宗様をびっくりさせようと思ってたんやもん。」
こっそりひっそり政宗様のお部屋に忍び込んで政宗様をびっくりさせるのが目的やったんやもん。
別に俺、寂しいとかちがうもん。
やあそりゃあんなおっきい部屋に一人でおったらちょびっとは寂しいけど、今日は政宗様をびっくりさせるつもりやったんやもん。
「くくく、」
そうかそうか。
分かった分かった。
俺の頭を撫でながら政宗様が笑う。
全然全く俺の言う事信じて無い感じでわらう。
もう政宗様!
おれ別に寂しいとか言うてないんやからね!
「連れねぇじゃねぇか真樹緒。」
「ぬ?」
「俺はお前に会えなくてlonelyだったぜ?」
「お風呂行く前にお話したよ?」
「ああ、そんな僅かな時でさえ耐えられねぇ。」
……
………
「うそばっかりー!」
「くっくっくっ!!」
もう!
もう!
政宗様そんな事ゆうて!
そんな恥ずかしい事ゆうて!
俺がどんな反応するかって面白がってるんやろう分ってるんやで俺!
何そのおかしそうな顔!
楽しそうな顔!
もーう!
「嘘じゃねえよ。」
「笑ってるやんか。」
「お前が余りにもcuteでなァ、」
「またそんな事ゆう。」
「会いたかったのは本当だ。」
「ぬ?」
昼から政務続きで碌に話もしてなかっただろう。
政宗様が背中から俺をぎゅう。
湯上りの政宗様はとってもあったかで、湯ざめしそうやった俺の体をじんわり温めてくれる。
ぬくぬく。
ぽかぽか。
首の所にある政宗様の顔はよう見えやんのやけどぎゅってしてくれる政宗様の力は強い。
ぬんぬん。
やあもしかして。
政宗様ほんまに寂しかったんやろうか。
昼から一人でお仕事してたから寂しかったんやろうか。
俺はお仕事の邪魔したらあかんなーって思って政宗様に会いにいかんかったんやけど。
ぬん…
「なあなあ政宗様、」
「何だ。」
「寂しかったんやったらねえ、」
今日は一緒におふとん入る?
……
………
「Ah?」
「おふとん。」
政宗様の腕の中もぞもぞ。
せっかくぎゅうしてくれてるのにごめんねってゆうてもぞもぞ。
政宗様が寝る予定のおふとんの所へ行って。
「……真樹緒?」
「ほらほら政宗様はやく。」
早くしやんと政宗様も湯ざめしてしまうよ。
風邪ひいてしまうよ。
やからはやく、って布団をめくってぺんぺん敷布団をたたく。
ほらほら。
二人で今日は寝るよ。
さみしんぼ政宗様がさみしくないように俺いっしょにおるから。
そんな立ちながらお口開いたまんまでおらんとこっちきて。
俺も政宗様と離れてしまったから寒いねんで!
「…、もっと色っぽく誘って欲しいもんだな。」
「えー?」
色っぽくってなんの事ー。
おふとんに一緒に入るのに色っぽくってどういう事ー。
そんなん俺男の子やのに色っぽい訳ないやんかー。
布団の中に入ってきた政宗様に笑う。
「…肩でも出してみるか?」
「ぬ?」
ほんならおふとんの中で肘をついた政宗様がな、俺の寝巻きをぺそってめくるん。
せっかく女中さんが着せてくれた寝巻をぺそってめくるん。
やあやあやめてんか政宗様。
そんな脱がされたら俺寒いやん。
ちょう寒いやん…!
「政宗様…さぶい…」
まゆげをきゅって寄せて政宗様に訴えてみる。
やあ色っぽいって大変なんやね。
女の子って大変なんやね。
でも俺男の子やから色っぽいとか別にええと思うん。
「あーsorry、」
「もー…」
今度からきをつけてね。
せっかくお湯であったまったのに冷めてまうやんー。
結構ゆざめしてたけどもっと寒くなってしまうやんー。
よじよじって政宗様の方に寄って素敵筋肉に抱きついた。
俺知ってるねんで。
筋肉ってぬくいねんで。
こじゅさんで体験済みやもんね!!
政宗様もぎゅってしてくれるしなー。
ぬくぬくほかほか!
あったか幸せ!
「でー?」
「Ah?」
「俺、せくしー?」
やぁ、気になるやん。
無いわー言うても気になるやん。
肩まで出したし!!
寒いのに頑張ったし!
どぉ?って聞いてみたら政宗様はちょびっと考えて。
「…sexyさが全くねぇお前が可愛くて仕方ねぇよ。」
「ぬー!!」
思いっきりぎゅうってされましたあれぎゅうってこのタイミング…!?
前から両腕でがっしりぎゅうされてちょびっと苦しいです真樹緒です…!
しかも褒められたんだかけなされたんだか結局俺せくしーなんだかそうでないのか…!
こんぽんてきな事は何にも解決してません真樹緒です…!
やあでもぎゅうはとってもあったかくてきもちいいよさすが政宗様…!
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