「だから元々真樹緒はうちのもんだって言ってんだろうがァァァ!!」
いい加減聞き分けろ霞断月!!!
「盟組んだんだからちょっとぐらい気ィ利かせてくれてもいいでしょー!」
真樹緒は置いてってくれないかなぁ。
引き寄せ!!
「Ha!!!冗談は寝て言いやがれ!!」
用向きは済んでんだ。
いつまでもこんなとこに居てたまるかHELL DRAGON!!!!
「頗る本気にござるぅぅぅ!!」
真樹緒殿との友誼を深めるため、ここは尋常に烈火ぁぁぁぁぁ!!
「各々、懐が甘いわぁぁぁぁ!」
精進せぃぃぃ!!
動く事雷の震うが如く!!
「っチ!!!」
「ぬっ!この火男出来る…!!」
……
………
「えー…?」
どうも。
何だかぼろぼろな格好でやってきた政宗様らとゆっきーがリングのとこに来て。
俺をだっこしてくれてたおやかた様がひょっとこのお面を被りながらそのリングに颯爽と向かっていってしまって。
やぁ、もちろん俺はこーちゃんの腕の中にバトンタッチやってんけど。
そりゃあ安全な様にリングを見下ろせるようなとこにおるんやけど。
そのままさっちゃんまでリングに飛んでってもうて。
もう何だかそのリングが大変な事になってます。
真樹緒ですこんにちは。
もうどうしたらええんやろう。
この状態どうしたらええんやろう。
ちょっと皆落ち着こうやっておず、っと右手を出してみたんやけどただやるせなくその手は宙に浮いたまんまで。
優しいこーちゃんにぽんと肩を叩かれて終わりました。
……
………
せちがらい…!
「こーちゃん…」
「(?)」
なぁなぁこーちゃんどうしよう。
あれどうやったら止まると思う?
俺はやぁ、奥州に帰るつもりなんやけどな。
「…、」
ほら、おシゲちゃんもお待たせしてるし。
ごめんなさいもしてないし。
まずはな、帰っておシゲちゃんにごめんなさいなん。
奥州のお母さんは怒らせたら怖いねんで。
おシゲちゃんに嫌われたら俺もう悲しくて泣いてしまうよ。
俺おシゲちゃん大好きやのに。
嫌われたくないん。
「(なでなで)」
「ぬー…こーちゃんありがと。」
うつむいてもうた俺の頭をこーちゃんが撫でてくれた。
こーちゃんの手ぇはおっきいけどとっても優しいねんで。
こう、頭をふわふわ撫でてくれるっていうか。
癒されるん。
そんな優しいこーちゃんに励まされながらまたリングの方見たら、おやかた様が出したっぽい技で皆がさっきよりもボロボロになってました。
「ぬん…」
激しい。
おやかた様激しい。
楽しそうに「はっはっはっ!!」って笑ってるけど笑ってる場合や無いん多分。
もうー。
俺をのけ者にして皆そんなに暴れて!
もうー。
困っちゃうわ!
「うし。」
「(?)」
「こーちゃん俺決めた。」
「………?」
あー、何こーちゃん。
そのまた何かとんでも無い事考えてるんでしょうみたいな顔は。
また無茶するつもりでしょう許しませんよみたいな顔はー。
ぬー。
そんな顔しても俺決めたんやもん。
「みんなを止めに行くん。」
「………」
あの中へですか。
「おらおらおら!!それで終わりか真田幸村ぁぁぁぁ!」
「っ流石かの独眼竜よぉぉ!!だが俺は負けん!!」
「さぁ、竜の右目よ。我等の術にどう出る!」
「我らって言うか俺様の術ですけどねー。」
分身の術ってね!
「…戯れがすぎますぞ信玄公…」
「はっはっはっ!よき目ぞ!!」
……
………
「…」
あの中へですか。
「うぃ。」
こーちゃんが俺とリングの中を二、三回見比べてからもう一回真剣な顔で俺を見た。
やってー。
止めやな永遠やってそうちがう?
それこそ力尽きるまで。
それはあかんよ。
やってこじゅさんも政宗様も病み上がりやのにー。
ゆっきーやさっちゃんだってぼろぼろで。
おやかた様なんて尚更よ…!!
心配なん。
「(……)」
それにやぁ。
俺、やっぱり奥州に帰るしね。
俺のおうちはあそこなん。
「やからちょっとあそこに飛び込んでみようと思って。」
どう。
どう、こーちゃん。
俺、やったら出来る子よ。
任せてみない?
俺がんばるわ!!
じぃーってこーちゃんを見つめてみたんやけどやぁ。
……
………
「(フルフルフルフル)」
思いっきり首振られました!
やっぱり!
ちょっと予想してたけどやっぱり!!
止めるなら自分が止めます、ってこーちゃんが背中にあのでっかいまちばり出して。
やぁ、背中にこーちゃん針山背おってたんやでいつの間に!
でもちょう可愛いからそこはスルーなん。
ほら可愛いから、まちばりと針山。
「ぬー…」
でも、こーちゃんのまちばりキラっと光ってて何やら怖いん。
切れ味(さしあじ?)が抜群っぽくて怖いん。
やぁやぁ、そんなんやなくて出来るだけ平和に行こうと思うんやけど。
「こーちゃん。」
やっぱり俺行くよー。
な、ってこーちゃんの服引っ張ってみたんやけどちょうどその時。
「まだまだ試練はここからよォォォ!!!」
「…ぬ?」
おやかた様の大きな声が聞こえてリングの床が。
床ってゆうか地面が。
「Ah!?何だこれは!」
「政宗様!!」
ゴゴゴって。
ゴゴゴってすごい音出してやぁ。
抜けてん。
底抜けてん。
「まじで…!」
うそやん。
何で。
何でそこ抜けてるん。
みんな暴れすぎたから?
おやかた様があの斧でぐさっと床刺したから?
……
………まじで!!!
「ま、政宗様―!」
ちょっと大丈夫!
こじゅさんも大丈夫!
ゆっきーとさっちゃんらも落ちたけど大丈夫!
ぬー!
おやかた様!
皆の名前呼んでみてもがらがら小さな岩の落ちる音が聞こえてくるだけで、全然全く皆からのお返事はありません…!
まじで…!
---------------
後一回で終わり間する!!
いや、あと二回かも(汗)
最後はマグマのお部屋です。
結局キネマ主に止めに入ってもらいますー。
人数が多いとごちゃっとしててとても読みにくいですねすみませんー(涙)
←book top
←キネマ目次
←top