「ぬーん。」


ぬーん。
ゆっきーからお酒をもらってとってもいい気分の真樹緒ですー。
でも何やさっきから頭がふわふわして体が思わず揺れてしまいますー。
真樹緒ですー。
ぬーん。
真樹緒ですー。


「真樹緒殿、そろそろ止めておかれた方がよいのでは…!」
「うー?」
「…完全に、酔ってるね。」


はいおしまい。
ゆっきーが何やおろおろしてさっちゃんがおちょこを取ってしまう。


えー。
俺、まだ飲めるー。
ふわふわしてるけどいい気持ちやもん。
あったかいし、楽しいんやもん。
まだ飲むー。


おちょこを高く持ち上げたさっちゃんにのっしり。
返しておちょこ!
飛び上がったらゆっきーが。


「真樹緒殿、こちらに水菓子がありまするぞ!」
「ぬ?みずがし?」
「うまい、旦那!」


そのまま真樹緒よろしく!
俺様ちょっと酒片してくるから!


ゆっきーを見てたら今度はさっちゃんが。
ぬー?
二人ともどないしたんー。


ほんであれ?
さっちゃんどこ?
今横におったのに。


「あれー?」


揺れる頭を傾げたらちょびっとバランス崩れてゆっきーの方に倒れてしまう。
何か倒れるの分かってるんやけど体が言うこときかへんの。


「お、」
「真樹緒殿!」


そのままぐらっと畳にぶつかるかと思ったら、そこはきゅーとなイケメンゆっきーが受け止めてくれましたさすが。
さすが。
さすがキュートなイケメンゆっきー。
俺なんてかるがるねー。


「ぬふふー。」
「真樹緒殿?」


大丈夫ですか、ってちょびっと不安げな顔してるゆっきーにぬふふ。
やぁ、別に酔ってないよー?
頭ふわふわするけどなー。
何やゆっきーが可愛いなーって思ってなー。


「ま、真樹緒殿?」
「ゆっきーは、可愛いなぁ。」
「かっ、かわ…かわ!?」
「んー、」


可愛いなぁゆっきー。
イケメンやけど可愛いとか普通は反則なんやでー。


ゆっきーのお膝にのっしり。
へら、って笑ったらゆっきーが真っ赤になりました!
真っ赤になってじりじりと後ずさりです。
でも俺今ゆっきーのお膝やからじりじりされても関係ないですよー。


かーわーいーいー。
ほんまにゆっきーは可愛いな!


「ま…真樹緒殿!!」
「はーいー?」


そのまま肩に手ぇ置いておでこごつん。
かわいいゆっきーにもっとくっつきたくなってなー。
おでこうりうり。
ゆっきーのつるつる頬っぺたもうりうり。
かちんこちんに固まったゆっきーの頭を撫でて。


やぁ、もう真っ赤っ赤やんゆっきー。
ほんまかえらしいなぁ。
かえらしくって俺もうめろめろよ!


「ゆっきーかわいいー。」
「はっ、はっ、はれ…!」
「かわいいから、ちゅー。」
っ!!??


ほらほらゆっきー、ちゅー。
真っ赤な頬っぺたにしつれいしますー。
ちゅーしよ、ちゅー。


まっ、真樹緒殿!!!


お待ち下され!!
某!
某、その…!そのような行為、こと見聞無く…!
しかもここはお館様の御前にて、


は!
そうでござる!
ここにはお館様がおられ、


ちゅー。
!!!!


ゆっきーの首に巻きついてぎゅう。
何かちょびっとうるさかったゆっきーの頬っぺたにちゅう。
ゆっきーの頬っぺたはやわやわですべすべでとっても気持ちいい頬っぺたですー。
やからも一回ちゅー。


「ちゅー。」
〜〜〜〜〜っ!!
「お鼻もちゅう。」
ぬぁぁぁぁぁぁぁ!!
「おでこもちゅう。」
っあぁぁぁぁぁぁぁ!!


ほんならべりっと。


ぬ?
ゆっきーがべりっと。
俺をはがしてやぁ。
すくっと立ち上がってしまったのですよ。


はっ破廉恥にござるぅぅぅぅぅ!!!


あ、ゆっきー鼻血。
たれてるたれてる。
イケメンやから鼻血も男前やねー。


「むーう。」


もっとちゅーしたかったー。
可愛いゆっきーとちゅーしたかったー。
ゆっきー、ゆっきー、ちゅーしよー。
にじりにじりって近寄ってんけど。


HELL DRAGON!!!
「ぬぁ!!??」


爆風が。
広間やのに爆風が。
そしてゆっきーが。


「なっ、何をされるか政宗殿!」


お庭に飛んでいってしまったん。
あれ?
なんでー?


「Ah―?問答無用だこの野郎!」


MAGNUM STEP!!!


「あーまさむねさまやー。」


何かと思ったらまさむねさまやったん?
お話ええのー?
何やおやかた様とお話してたやんー?
ええのー?
ほんでこの爆風なんー?


何と無礼なぁぁぁぁ!!


ぬぉぉぉぉ!!
負けぬぞ烈火ぁぁぁぁぁ!!


「あれ?」


スルー?
俺、スルー?
ぬ?


まさむねさまーって手ぇ伸ばしたんやけどまさむねさま刀持っててなー。
何でかたな?
今、かたな?


「えっ、ちょ!これ何事!?」
「あー、さっちゃーん。」


おかえりー。
どこいってたん?
さっちゃんがおらん間、ゆっきー超かわいかってんでー。


「いや、旦那はどうでもいいけど…」
「ぬ?」


真樹緒、あの二人何してんの。
さっちゃんがお庭の二人を見てひく、って頬っぺた動かしたん。


やぁ、俺がゆっきーとちゅうしてたら爆風が吹いてなー。
気ぃついたら二人がお庭におってん。
政宗様は刀持ってるし、ゆっきーはどこから出したんか槍構えてるしー、
何で戦ってるんやと思うー?


……何だって?

ん?


「爆風?」
「違うよその前。」


何ってちゅうやん。
ゆっきーとちゅうしてたん。
ほっぺたとー、お鼻とーおでこー。
柔らかくて気持ちよかったで?


「ちゅう?」
「ちゅう。」


さっちゃんが可愛く首を傾げたからうん、って。


「……」
「さっちゃん?」


あれ?
さっちゃん黙ってもうた。
どないしたん、って顔を覗き込んだら顔がしって。
がしってつかまれて。


じっとしてなよ。
「ぬ?!」
「ほら口閉じて。」
「いひゃい!!」


痛い!!
さっちゃん痛い!!
思いっきりさっちゃんに唇ごしごしされました!


ちょう痛い!
唇擦り切れそうよ!!


「……」


ごしごし。
ごしごし。


「さっちゃん?」
あー…まじあったまきた。
「ぬー?」


あれ?
さっちゃん?
何でお庭睨んでるん?


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最初のターゲットは旦那でした(笑)
こーちゃんはきっと屋根裏でどうしようかと悩んでます。
キネマ主からちゅーしたし、別にちゅーやられた訳じゃないし、みたいな心境だといい。

次のターゲットはさっちゃん。
言わずもがなこーちゃんに色々投げられます。
そしてこじゅさん、お館様へと続きたいです(笑)

  

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