「真樹緒のはどれだ?」 「ぬ?俺?」
俺が若干遠い目でこーちゃんの短冊見てたら政宗様が笹の中をがさがさ。
うん? 俺の? 俺のはやぁ、ほらここ。 緑の短冊やで。 見て。
「『みんな大好き』」
俺の気持ちを詰め込んだん。 みんな大好き。 政宗様も、こじゅさんも、おシゲちゃんも、こーちゃんも! もちろん鴨田さんやカー君らもな!
みんなみんな大好きなん。 大好きすぎてもう、俺あふれそうなん。 やからお空に届け!みたいなやぁ。 そんな気持ちで書いてみました!
「お前らしいな。」 「へへー。」
笑いながら頭をくしゃっとする政宗様の首にぎゅー。
大好き。 だーいーすーきー!! 政宗様が苦しいってゆうけどしらーんもん。 離せってゆわんからしらーんもん。
大好き!!
「あ、」 「Ah?」 「これ政宗様の字ぃや。」
政宗様の首にぎゅーって抱きついてたら政宗様の背後に短冊発見! 薄い黄色の短冊にいつも見てる字ぃ発見!
政宗様が秘密にしてた短冊見てまうもんねー。 ちょっと政宗様の腕から乗り出して短冊をキャッチ。 やぁ、引っ張ってへんで? 笹から取れたらあかんからな!
「見つかったか。」
そんなん笑ってられるんも今のうちなんやからー。 短冊見てまうんやからー。 ふふーんだ。 キャッチした短冊をしっかり見てみたんやけどな。
「……ぬーん。」
いつもに増して達筆すぎて読まれへん。 うにょうにょって字ぃがなってて読まれへん。 いつもやったら三字か四字ぐらいやったら読めるんやけど、今回まったく読まれへん…!
「くく…」 「もー!!」
腹立つー!! 知っててやったやろ政宗様! 俺に読めやんようにやったやろ!
ぬー。 この頭脳派めー。 油断大敵!!
「ぶー。」 「cuteな顔だな。」 「もー。」
政宗様が俺の鼻先にちゅって。 短冊ぐらい気にする事はねぇだろ、って今度は唇にもちゅって。 まだまだ膨れてたら今度はちょっと長めのちゅーをされました。
「…肝心な話を彼氏にちゅーではぐらかされた彼女の気分、おれ。」
「Ah?」
「別にええけどー。」
政宗様のおでこと俺のおでこをぐりぐり。 政宗様が内緒やったらそれでもええけどー。 七夕様、かなえてくれるとええね。 俺からもおまじないー。
「真樹緒?」 「ちゅー。」
政宗様のお鼻にちゅう。 おでこにちゅう。 政宗様がやってくれたんとは逆やねぇ。 びっくりして、目ぇぱちぱち瞬きしてもうた政宗様にへへって笑って。
「この野郎。」 「おまじないやねん。」
政宗様のお願いかないますように。 俺もお祈りしてるからな。
そんで最後に。 政宗様とちょびっと無言で向き合って。
ぬー。 もしかして待ってる? 政宗様待ってくれてる? ちょっと焦ってきょろって目ぇ泳がせたらまた「真樹緒。」って呼ばれたん。 やっぱり!って俺が言う前に政宗様の顔が近づいてきてな。
「んん…、」
さっきより長い大人のちゅーをされました!
「っふ…」
ちょびっと気持ちよかったんは内緒な。
-------------------
政宗様が何を書いたかはどうぞご自由に想像してみてください(笑) 最後はいつものようにいちゃいちゃしてしまいました七夕関係ない!!
長いお話読んでくださってありがとうございました。
ランチュウは江戸時代に入ってから改良されたらしいのですが、政宗様に突っ込んでいただきたかっただけですので、ご容赦いただくと幸いです(汗)
|