03




「おシゲちゃーん。」
「うん?」
「もう飾ってもええ?」
「いいよ。」
「やった!!」


朝から笹取るためにお山に行ってたおシゲちゃんが帰ってきたん。
ほんで鴨田さんを救出したんやけど、やっぱりちょっと鴨田さんはご機嫌ナナメでおでこをスッコンとくちばしで攻撃されました。
真樹緒です。
そろそろ夕方やからこんばんはー。


ぬー…
ごめんて鴨田さんー。


「ブモモ。」
「うんうん、反省しとるからやぁ。」


ゆるして。
鴨田さんの頭をよしよし撫でたらしばらくじっとりにらまれて。


「鴨田さん…」


もうせぇへんから許して。
お願い、って謝ってやっといつも通り擦り寄ってきてくれました。
仲直り!!


「ほら、真樹緒。」
「ぬ?」
「笹立てるよ。」


仲直りが済んだところでおシゲちゃんがお庭に笹立ててくれてな、これから皆で飾りつけなのです!
ちょうちんやろう、でんぐりやろう、網飾りは天の川やねんで。
ほんで輪飾りにー。
あ、輪飾りてっぺんまで届かんからこーちゃんお願いー。


なんせおシゲちゃんが取ってきてくれた笹はものすごいでかいのですよ!
輪飾りをこーちゃんに渡したら目にも留まらぬ速さで飾り付けてくれました。
きれい!!


「…随分長い輪飾りだね。
「こーちゃんの力作!!」
「(こくこく)」


なー?
一人で頑張ったんなー?


作った飾りのほとんどをつけ終わった時にはもう薄っすらお空が暗くなってた。
虫の声も聞こえてきてやぁ、夏やねーって縁側でまったり。
政宗様にもたれながらまったり。


さらさら揺れる笹を見てたらこじゅさんが。


「真樹緒、短冊だ。」
「今日の主役―!!」


そうやった!
短冊忘れてた!
今日の主役やのに!


ほんでこじゅさんが短冊いっぱいくれたん。
いろんな色でやぁ、すっごいきれい。
これにお願い事書くんやで。
墨と筆やけど頑張って書くんやで。
はみださんように気ぃつけやなな!


「おおきに。」


見上げたらこじゅさんが笑って頭撫でてくれた。


へへー。
こじゅさんも一緒に書こうな。
皆で書いて笹につるそうな!


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