「さーさーのーはーさーらさらー。」
どうもー。 もうすぐ七夕やから政宗様と一緒に七夕飾りを作ってます真樹緒ですー。 こんにちは!
あんな、あと少しで七夕やねん。 俺もうっかりしててやぁ、今日の朝まで気ぃつかんかったんよ。 最近暑いし梅雨も終わった感じやし、ふとやぁ今何月?って政宗様に聞いたら「文月だな」って言われてん。
7月やん!! 文月って7月やん!! って急いで七夕の準備なのですよ!
こじゅさんに言うたら綺麗な和紙いっぱいくれてんで。 色紙みたいなんやけど、色紙よりしっかりしててなー。 何とも高級感が漂う紙なのですよ! やからこーちゃんも鴨田さんも一緒に準備。 ブモブモ言いながら鴨田さんは編み飾りに絡まってるんやけど、可愛いからあえてそのままで!
「…ブモッ。」
恨めしげに見られたけど気づかへん方向で!
「のーきーばーにーゆーれぇるー。」
こーちゃんは黙々と輪飾り作ってくれてるん。 超真剣やでこーちゃん。 輪飾りめっさ長いもん。 何や声かけたらあかん様な雰囲気やからそっとしときたいと思います!
「おーほしさーまーきーらきらー。」
今は政宗様とでんぐり作り。 ふわふわのくすだまみたいな感じで可愛い。
俺、作り方知らんかってんけど政宗様上手なん。 手先が器用やで。 やっぱりあれやからやろうか。
ほら。 政宗様たまに刀六本も持ってるからやろうか。
「関係ねぇと思うぜ。」 「そお?」
政宗様が笑いながら投げてきたでんぐりをキャッチ。
でもやっぱり政宗様上手ねー。 黄色いでんぐりに、桃色のでんぐり、輪かざりやろう?ちょうちんもあるで。 超ごうか!!
「真樹緒。」 「ぬ?」 「歌の続きはいいのか?」
は! そうや! たなばたさまのクライマックス歌ってへん! クライマックスやのに!!
おおきに政宗様。 俺忘れてた。 寝っ転びながら政宗様の膝をぺちぺち。 吹流し作りながらぺちぺち。 「You’re welcome」って素敵な発音の英語が聞こえてきて、さん、はい。
「きーんーぎーんーすーなーごー。」
よしよし。 歌いきったで。 たなばたさま歌いきったで!
「なぁなぁ、政宗様。」 「Ah?」 「きんぎんすなごって何―?」
そういや何となく歌ってたけど。 よう考えたら意味知らんなーって思ってやー。 知ってる? 首傾げたら政宗様がちょっと考えてな、近くの硯箱を取って見せてくれたん。
「ぬ?」
それからここ見ろって。
「砂子ってのは金と銀の箔が細かくなったもんだ。」
お前にやった文箱にも使われてるぞ、やって。
ほーほー。 金と銀の粉かー。 やっぱり政宗様は物知りね! おおきになーって笑ったら髪の毛ぐしゃっと撫でられました!
「で、真樹緒。」 「ぬ?」 「そろそろあれを止めろ。」
飾りきれなくなるぞ。
う? あれ? あれって何? 政宗様が指差した先にごろんって寝返り打ったら、こーちゃんがまだまだ真剣に輪飾り作ってました!
「おおお!こーちゃんストップー!!!」
長い! その輪飾りちょう長い! 紙やのに何やらずっしりしてるよ!!
ごめん止めてあげられへんくて! もうええからお休みしい!!
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