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「ここで頼むぜ。」
「うむっ?」


黒蜜つきの政宗様に抱きついたまま身動きが取れない真樹緒ですー。
こんにちはー。


ほんでな、何を思ったんか政宗様の指が俺の唇をちょんって触ったねん。


え、何。
何で唇。
どういう事。
唇で黒蜜?


「他に何があるんだ。」
いやいやいや。


何それ当然だろうみたいな顔。
黒蜜つけた顔で言わんとってんかー。
やぁそらイケメンやけど。
何で俺がそんなこっぱずかしい事せなあかんの…!


ちゅーやん。
軽くちゅーやん。
黒蜜に騙されへんねんから…!


「真樹緒。」
「…うー…」
「masterは誰だ。」
「…まさむねさま…」
「いい子だな。」


ぬーん。
どないしよう。
腕は政宗様の後ろやしー、どうも政宗様の腕ががっしり腰に回ってて離れやん感じやしー。
顔近いし。


ううぅ。
なめてた。
俺メイド喫茶なめてた。
ご主人様がちょっとエロい感じで笑う場合どないしたらええんやろ!


「…。」


よし、ここは最終兵器の出番やで。
もう最終兵器に頼るしかない。
うん。


「真樹緒?」


早くしろよ、って意地悪く笑う政宗様の腕の中でもぞもぞ。
言うとくけど黒蜜って時間たったらべたべたして気持ち悪くなるねんで!
べったべったになってもしらんねんから。


「望むところだ。」
「きー!!」


よし。
もう知らんからなー。
後悔しても知らんからなー!
行くで最終兵器。


「真樹緒?」
「鴨田さん、ちゅー。」
「Ah?」

ブモッ!


頭をちょびっと下げて政宗様の前へ。
ふふーん。
鴨田さんもメイドやもんねー。
俺と一緒のメイドさんやもんねー。


そーれ!っていう掛け声の後、鴨田さんがくちばしで政宗様の顔めがけてちゅう。
スコンって気持ちい音が聞こえて政宗様の顔がそり返りました!
ナイス鴨田さん!!



「…やってくれるじゃねぇかお前。」
ブモー。
「真樹緒。」
ぶもー。
「この野郎。」


だから二人揃ってcuteなんだよてめぇら。


「きゃー!!」
「ぶもっ!!」


「参った」って笑う政宗様に鴨田さんと一緒にブイサイン。
それから二人とも思いっきり政宗様にぎゅーってされて。
逃げる俺を捕まえて政宗様が俺のおでこにちゅう。
ぶもぶも言うてる鴨田さんの頭にもちゅう。
こんなちゅうやったら何回やっても気持ちいいのに!


「おら、お前らも食え。」
「ええの!?」
「ぶもっ!」


それからきゃあきゃあ笑いながら政宗様と一緒に残ったお餅を食べました!
あ、ちゃんと政宗様の黒蜜は懐紙?ってやつでふき取ったで!

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やっとこ終わりましたメイド喫茶ですー!
書いた本人がよくメイド喫茶を分かっておらずすみません(汗)

ブモ子のメイドが書けて私は本望です(笑)

キネマ主のメイドから逃げたこーちゃんは後日キネマ主主催の個人的なメイド喫茶に強制で参加させられたらよいかと思います。

素敵な設定を下さった野良のクロ様に感謝をこめまして!
ありがとうございましたー!


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