「…熱いですな。」 「熱いな。」 「うにー。」
おでこにこじゅさんのおっきい手をあてられて、首には政宗様のつめたい手をあてられて。 相変わらずうにょーんと力が入れへん真樹緒ですよー。
うーん。 体が熱いねん。 でもちょっと寒い感じもするし。 頭はぼーっとしたまんまー。
「真樹緒。」 「なんー。」 「口開けてみろ。」
くち? でも俺今、食欲無いん政宗様。 なんも食べたく無いん。 それでも政宗様が口にお箸で何か持ってくるから仕方なしにぱくっと口に入れた。
「むー…」
もっきゅもっきゅ口を動かしてみる。
なんー。 これなんー。 やっぱり味せぇへん。 いつものこじゅさんの美味しいご飯の味せぇへん。 ただもきゅもきゅするだけ。
あかん。 もう噛むのもしんどい。 ごっくん、って飲み込んだら政宗様とこじゅさんが眉間に皺寄せたものすんごい顔で俺を見下ろしてた。
むー? どないしたん。
「…食ったな。」 「食べましたな。」 「もきゅもきゅした…」
味せんかったけど。 普通に食べたら美味しいんかなー。 こじゅさんのご飯やもんなー。
「真樹緒が椎茸を食ったぜ。」 「食べましたな。」 「ぬ?」
え? 椎茸? しいたけ?
俺の嫌いなしいたけ? まじで! いつもやったら30分以上かけて食べるのに!
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