02




「じゃぁ、一枚目はこっちのお手紙!」


えーっとなー。
これこれ。


綺麗な字ぃやねぇ。
女の子の字ぃって可愛いやんなぁ?
まるくってちっちゃくってなー。


「Ah―?」


政宗様が覗き込んで、一緒にお手紙を読む。
んーとやぁ。


『真樹緒君の得意科目は何ですか?』


「ぬー…」
「科目?」
「あ、政宗様は知らんのやっけ。」


俺のおったとこにな、学校ってゆうんがあってな?
そこで色んな事勉強するん。
その勉強の種類の事を科目ってゆうねんで!
分かった?


「ほぅ、」


肩をすくめて政宗様が俺を見下ろした。
ちょっと感心した?
俺、ちゃんと勉強しててんで!


「好きな科目かー。」


嫌いな科目やったら数学やねんけどな!
俺数字あかんねん。
足し算掛け算引き算割り算やったらできるけどな!
方程式までは分かったんやけどな!
その後はさっぱりやで。


「政宗様はどの勉強が好きー?」
「Ah?」
「今はお殿様やけどやぁ、」


小さい時勉強とかしたやろう?
何が一番好きやった?
楽しかった?

んーって考えてる政宗様を見上げて笑う。
こっちの勉強って何やろう?
お馬に乗ったり、字やったり、やっぱり難しいんやろうか?


「俺は剣術だな。」
「剣術?」
「ああ、」


あの道場で小せぇ時から竹刀を握ったものだ。
政宗様が懐かしそうにゆうた。
道場って、あのお庭に面した道場やんなぁ?
あそこで政宗様が剣の練習しとったん?


「小十郎はSpartaだぜ?」
「へー…」


こじゅさんが。
スパルタ。


……
………


何や分かるような気ぃもする。
うん。


「お前はどうなんだ。」
「ぬ?」


俺―?
ぬー…

英語も嫌いちゃうしー。
古典読むのも好きやしー。
科学は化学式はよう分からんしー。
世界史のカタカナの名前はあんまり覚えれやんやろー?


ぬー…


「あ。」
「Ah?」
「家庭科!」
「かていか?」


そうそう。
俺、家庭科好きやねん。
調理実習も好きやしやぁ、実技?ミシン使うのも俺結構上手やで!
ちくちく裁縫するのも得意よ!
妹のエプロンとか作ったりするんやで!


「初耳だな。」
「へへー。」


今度政宗様にも作ってあげよか?
エプロン。
政宗様もお料理するんやろう?
エプロンつけてたら便利なんやで。


「それは有難ぇが。」
「ん?」
「どうせなら手料理を食わせろよ。」
「俺の?」
「ああ。」


んんー。
でも俺調理実習好きやけど、別に上手な訳ちゃうよ?
美味しく出来るかわからんで?
それでもええのん?


「かまわねぇよ。」
「そお?」

んー。
ほんならちょびっと頑張ってみよーかなー。
お料理。
政宗様食べてくれる?


「楽しみにしてるぜ。」
「おっけー。」


政宗様が俺の頭撫でて笑った。


じゃぁまかせて!
色々考えとく!


たいしたもん作れやんけどなー。
政宗様が食べてくれるんやったらちょっとはりきっちゃいましょー!


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