01




「こじゅさーん。」
「どうした。」
「田んぼに何かおるよー。」


こんにちはー。
真樹緒ですー。
今日はなー、こじゅさんと一緒に畑に行ってな、草引きとか水遣りとかお手伝いしてるんやで!


あ、政宗様?
政宗様はお城の一番上のお部屋でお仕事やねん!
さっきまで一緒におったんやけど、俺がおったら政宗様よそ見すんねんなー。
よそ見してな、俺にくっついてくるねん。
べちょって!


うん?
のしっかな?
俺が畳の上を転がってたらのっかってくるねんよー。
ほんでな、ずーっと二人でそのまんま遊んでもうてたら襖がスッパーンと開いてやぁ。


政宗様。


ジャックナイフなこじゅさんがご登場しました!
簡単にぺそっと政宗様からはがされてもうたん。


「真樹緒をお借りします。」って。
「政宗様の手が進みませんようなので」って。
こーちゃんを見張りに置いてな、俺はこじゅさんにだっこされて畑までやってきた訳です。


「shit!!」


政宗様が叫んどったけど、これ実はもう数えきれへんくらいおんなじ事やってんねんなー。
何度やったら懲りられるのか、ってこじゅさんため息ついとったよ。
うーん。
俺も一緒になって遊んでたから頷くんはちょびっと複雑。


「でも政宗様お仕事ちゃんとやってるねんで?」


よそ見が多いかもしれへんけどな!
がんばってるで!
笑いながらこじゅさんと一緒に草引きしながら話てたんやけどな(こじゅさんはちょびっと困ったような顔しとったけど)畑の近くに広がってる田んぼを見たとき、何かばしゃばしゃって音がしたん。
ほんで何やろうと思ってこじゅさんにゆうてみたんやけど。


「なぁなぁ、ちょっと田んぼ行ってきてもええ?」


俺の指さした方を見てこじゅさんが首をかしげた。
蛙でもいたか、って目を凝らしてくれたけど見えへんかったみたい。
大丈夫!
俺がちゃんと確かめてきますー!!


「落ちるなよ。」
「落ちへんよ!」


失礼しちゃうわ!
もーう、こじゅさん心配症なんやから!
いくらなんでも田んぼに落ちたりせぇへんよ!
失礼しちゃうわ!!


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