04



やぁーってな!
政宗様手ぇ貸して!
乳鉢でまだごりごりやってた政宗様の手ぇをぎゅって握ったん。
あ、手ぇもええ匂いする。


「政宗様の手ぇ、大きいやん?」
「真樹緒のはちいせぇな。」
「くすぐったいー。」


もー、指やわやわせんとってやー。
こしょばいん。
政宗様の手ぇの中で遊ばれながら、やからなって政宗様に笑う。


「Ah?」


俺のと違うやん?
手ぇ引いてくれる時もすごいあったかいんやけどな、こーやって見てるだけでも何かおっきくてあったかいなーって思ったん。
好きやなーって思ったん。


「それだけー。」


それだけー。
これからもずーっと手ぇ繋いでな!
へらって笑いながら見上げたら、俺と手ぇ繋いでない方の手で顔隠してて。


あれ?
どないしたん政宗様。


「……真樹緒。」
「なん?」
お前は本当にdirectだな。
「ぬ?」


だいれくと?
何が?
手が?


そお?
だいれくと?


違う。
おちゃめやん。


手の間から見えた政宗様の顔はちょびっと赤い。


おお?
可愛い。
政宗様可愛い!!
きゅーと!!


「cuteなのはお前だろ。」
「俺は男前になりたいんー。」
「諦めろ。」


人には向き不向きがある。
お前はこれからもずっと俺や小十郎にcuteだと言われ続けてな。
政宗様が意地悪く笑う。


もー。
自分がイケメンやからって!
って…
……あれ?


「こじゅさんも?」


そんなん言われた事ないで?


「態度に出てんだろ?」


溺愛だ、あれは。
ああ、ついでに風魔もなって笑いながら政宗様はお香に何や蜜みたいなんをまぜて練ってます。


ぬー。
俺は男前になりたいのにやー。
きゅーとなんは政宗様やん。
こじゅさんとこーちゃんやん。


しんがーい。
超心外!



「よく心外なんて言葉知ってたな。」
「きー!!」


によによ笑ってる政宗様に髪の毛ぐしゃぐしゃってされた。
久しぶりの素敵握力がにくい!!
じったばった暴れて、それでもかなわんくて(うん、片手でいなされたよ…ほんまもっと鍛えようかなー。こーちゃんと一緒に訓練しよかなー。)力尽きたら「出来たぞ」って。


「!!」
「お前だけの空薫物だ。」


ねりっとされたお香がそこに!!
黒くてスーパーボールの大きさぐらいの丸い玉がちょびっとてかって政宗様の手のひらの上に乗ってました!


「おおおー…」


ええ匂い!!
政宗様の匂いと、爽やかなええ匂い!


夏の朝?
んー…
夏休み、早起きした朝みたいな感じ!!


「気に入ったか?」
「ん!!」



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -