「おみあい?」 「そー!梵がお見合いするかもしれないの!」
どうすんの真樹緒! って、こーちゃんとあや取りしてたらおシゲちゃんがバタバタと部屋に入って来ました。 真樹緒ですー。
はい、今度はこーちゃんの番やで。 でもこーちゃん、あや取り中々上手でなこうくぃっと素敵に紐を取ってゆくのですよ。
うむむ。 俺も結構自信あってんけどな! あや取り!!
「そんな女の子の遊びしてる場合じゃないんだってば!」
「ぬ?」
おシゲちゃん、あや取りをバカにしたらあかんよ! 結構奥が深いねんで! ほらおシゲちゃんもやってみる? 意外に難しくって出来へんかもよ!
「だーかーら!!」
そうじゃないの!! はい、こっちきて真樹緒!! 梵すっごい機嫌悪いんだから!!
「おぉ?」
折角続いてたあや取りの紐を放り投げられて、おシゲちゃんに手を引っ張られるまま廊下を走る。 何やのおシゲちゃん。 そんな急がんでもええんちゃうーん。
「真樹緒は梵がどっか知らない姫さんと結婚してもいいの!?」
「えー…」
「もう一緒に床で寝たり、ご飯食べたり、くっついたり出来ないよ、梵と。」
「ぬー…」
「真樹緒が気持ち良いって言ってたちゅーも出来ないよ。」
「にょぉぉぉ!おシゲちゃんそれ内緒!!!」
「…いいの。」
「ぬーん…」
…… ………
むーん… それは嫌やなぁ。
「でしょ!?」
だったら急いで!っておシゲちゃんと全力疾走。 ちょっと待ってや、おシゲちゃん。 こーちゃん置いてきてもうたやん。 そんでこーちゃーんって呼んだんやけど、既に隣を走ってました!
「?」 「いつのまに!!」
おおお! さすが忍者さん! 早い!!
|