02




「あれー?」
「どうした。」
「政宗様、この絵お手紙ついとるよ。」


絵のな、後ろに小さい紙ついとったん。
ひらひらしてたの見つけてなー、取ってみたら何と俺宛でした!
真樹緒君へやて!


おおお!
絵師さん?
もしかして絵師さんから!?
俺会った事も無いのにええん!?


「真樹緒?」
「んー、」


ちょお待ってんかー。
お手紙すぐに読んでしまうさかい。
綺麗な字ぃで俺にも読める!!
ぬふふー。


「何て書いてある。」
「えーとなー…」


まずはご挨拶、初めましてー。
はい、初めましてー真樹緒ですー。


そんでそんでふむふむ。
いやいや、描かせて頂いたとかそんなー。
俺こそ描いてくれておおきにー。


もさ耳記念!!
一生の記念やで!!
おおきに!


「真樹緒。」
「待って待ってー。」


それからー。


……
………


えーとぉ。


……
………


「政宗様。」
「Ah?」


大変。
めっさ大変。
一大事。


「どうした。」

俺、この絵師さんとこにお嫁に行ってええ?

あァ゛?


おお怖い。
政宗様の眉間に皺が現れましたよ。
おお怖い。


「真樹緒、」
「…ぅい、」
何でそうなる。


ものすんごい恐ろしい顔の政宗様が頬杖ついてこっちを見た。


やってやぁ。
これ見てぇな。


こんなに俺のこと可愛いってゆうてくれてるんやで。
俺のこと大好きってゆうてくれてるんやで。
これはもうお嫁に行くしか無いんちゃう?
背中に熨斗つけてやぁ。


ほぅ?


横に寝転んでた政宗様がごろんて俺におぶさりかかってきた。


あれ?
政宗様ちょっと怖いねんけど。
あれ?


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