「あれー?」 「どうした。」 「政宗様、この絵お手紙ついとるよ。」
絵のな、後ろに小さい紙ついとったん。 ひらひらしてたの見つけてなー、取ってみたら何と俺宛でした! 真樹緒君へやて!
おおお! 絵師さん? もしかして絵師さんから!? 俺会った事も無いのにええん!?
「真樹緒?」 「んー、」
ちょお待ってんかー。 お手紙すぐに読んでしまうさかい。 綺麗な字ぃで俺にも読める!! ぬふふー。
「何て書いてある。」 「えーとなー…」
まずはご挨拶、初めましてー。 はい、初めましてー真樹緒ですー。
そんでそんでふむふむ。 いやいや、描かせて頂いたとかそんなー。 俺こそ描いてくれておおきにー。
もさ耳記念!! 一生の記念やで!! おおきに!
「真樹緒。」 「待って待ってー。」
それからー。
…… ………
えーとぉ。
…… ………
「政宗様。」 「Ah?」
大変。 めっさ大変。 一大事。
「どうした。」
「俺、この絵師さんとこにお嫁に行ってええ?」
「あァ゛?」
おお怖い。 政宗様の眉間に皺が現れましたよ。 おお怖い。
「真樹緒、」 「…ぅい、」 「何でそうなる。」
ものすんごい恐ろしい顔の政宗様が頬杖ついてこっちを見た。
やってやぁ。 これ見てぇな。
こんなに俺のこと可愛いってゆうてくれてるんやで。 俺のこと大好きってゆうてくれてるんやで。 これはもうお嫁に行くしか無いんちゃう? 背中に熨斗つけてやぁ。
「ほぅ?」
横に寝転んでた政宗様がごろんて俺におぶさりかかってきた。
あれ? 政宗様ちょっと怖いねんけど。 あれ?
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