07




「真樹緒、」
「んん?」
「presentだ。」
「プレゼント?」


政宗様が懐から出したのは青いリボン。
着物よりもちょっと濃いめの青でな、すごい綺麗。
お前はやっぱり青だ、って口元を緩めたら政宗様はその青いリボンを俺の手からするんと取って。


「政宗様?」
「じっとしてろ、」
「ん、」


しゅるしゅる青いリボン首に。


あれ?
首?
何で首?
髪の毛ちゃうん?


「頭にはもうついてんだろ。」
「わあ。」


そういや、頭にはもう幸村君とけーちゃんに貰ったやつついてるわぁ。
花とピンな!
どっちも可愛いねん。


「やから首?」
「似合ってるぜ?」
「へへへー…」


なんかすごいなぁ。
幸村君には椿の花もろうて、けーちゃんにはピンもろうて、政宗様にはリボン。
今日一日でこんなに色んなもんもろうてしもた。


花の先っちょ触ってえへへ。
ピンがちゃんと留まってるか確かめてえへへ。
リボンのひらひらがくすぐったくてえへへ。


うーあー!!
幸せ!!
俺幸せ!!


「なぁなぁ、どお?」


見て!
幸村君とけーちゃんも見て!
こじゅさんもさっちゃんも見て!
どう?
俺的にはもう全部つけてたいんですけど!!


「よく、お似合いにござる真樹緒殿。」


幸村くんー!!
ありがと!!
お花もありがと!!
へらって笑ったら幸村君がちょっと赤くなってもうた。


あら?
どないしたん?


「真樹緒の前で、抜け駆けは出来ないねぇ。」


可愛いよ、ってけーちゃん。
ありがとけーちゃん!
俺にしてみればけーちゃんのその簪も可愛いで!
今度その狐のお面被らせてー。


「政宗様!」
「cuteに決まってんだろ。」


よーしおっけ!
準備おっけ!
いつでもこいこーい絵師さん!!
ちゃんと椿もピンもリボンも描いてな!


ちょっとじっとしてられへんくってうろうろ。
こじゅさんに見せて「似合ってるぜ」って言うてもらって。
さっちゃんに見せて「可愛い可愛い」って撫でてもらって。


満足!!
俺、ちょう満足!!
立ち止まっておシゲちゃんにも見せてこよーかなーって思たんやけどちょうど女中さんが「絵師殿がお着きになられました」ってきたん。


「真樹緒、」
「はーい!!」


準備おっけ!
いらっしゃい絵師さん!!


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