03




政宗様に着物着せてもろうて、後は絵描きさんを待つだけです!
ちょっと髪の毛とかもとかされて、緊張してきた!
ちゅうのくだりは華麗にスルー!!


俺変ちゃう?
寝癖ついてへん?
こじゅさんが持って来てくれた鏡でファッションチェック!!
身だしなみは大切やねんでー。


「こじゅさん、俺変なとこない?」
「ああ、浅縹がよく映える。」
「政宗様、俺おっけー?」
「cuteだぜ?」


二人からオッケー出ました!!


へへへー。
ちょっといつもと違う格好してそわそわ。
これから似顔絵描いてもらえるねんて!
絵師さんをお出迎えするために窓から乗り出して足ぶらぶら。
まだかなー?って素敵な日本庭園見ながら足ぶらぶら。
落ちるなよ、って言われたけどぶらぶら。


やってやって楽しみなんやもんー。
めっさおめかししたんやもんー。
はよう描いて貰いたいやん!!
そんでずーっと外見とったんやけどな、


あれ?
何か見たことあるような気ぃする人があそこに。


……
………


「……政宗さまー」
「Ah?絵師が着いたか?」
「んーんー。」


首を振ってからちょおあれ見て、って外を指差す。


なぁなぁ、政宗様。
あれ見て。
馬に乗ってちょう走ってくる人おるんやけど、あれもしかしてやぁ。


真樹緒殿ぉぉぉぉぉぉ!!!


あー…
うん。


知ってる。
知ってるよあの赤いの。


…幸村君違うー?
あァ゛!?


めさめさ猛進してくるんやけど、って…


政宗様怖い。
隣で身を乗り出した政宗様がすごい幸村君を睨んでます。
目ぇ怖い。
目つき変わってる。
人殺せそうやで、その目線。


迎え撃ちますか。
Do it.


いやいやいやいや。
あかんて。
撃ったらあらんよ。
お客さんやで、幸村君。


「あれが客だぁ?」


片腹痛いぜ、って笑った政宗様はイイ笑顔でした!
背中が寒くなるようなイイ笑顔でした。

やから怖いってゆうてるやん!!


「真樹緒、お前は下がってろ。」
「こじゅさん、」


政宗様とこじゅさんが武器を装備して、ああもうちょっと待ってぇなって止めようとしたんやけどな。


お久しぶりにござる真樹緒殿ぉぉぉぉぉ!!!!


うお!!
来た!!
飛んできた!!


馬ごと政宗様ご自慢の日本庭園に飛んできた!!!
怖いもの知らずさん!!


「shit!!てめぇ何しやがる真田幸村ぁぁ!!!」

「む、おられたのか政宗殿。」

「Ah―n、いい度胸してるじゃねぇかてめぇ。」


やぁ、幸村君すごい。
あんな恐ろしい政宗様に普通に話しとるで。
びっくりやわ。
よっぽど神経が図太いんかなぁ。
ちょっと尊敬してまう。


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