政宗様に着物着せてもろうて、後は絵描きさんを待つだけです! ちょっと髪の毛とかもとかされて、緊張してきた! ちゅうのくだりは華麗にスルー!!
俺変ちゃう? 寝癖ついてへん? こじゅさんが持って来てくれた鏡でファッションチェック!! 身だしなみは大切やねんでー。
「こじゅさん、俺変なとこない?」 「ああ、浅縹がよく映える。」 「政宗様、俺おっけー?」 「cuteだぜ?」
二人からオッケー出ました!!
へへへー。 ちょっといつもと違う格好してそわそわ。 これから似顔絵描いてもらえるねんて! 絵師さんをお出迎えするために窓から乗り出して足ぶらぶら。 まだかなー?って素敵な日本庭園見ながら足ぶらぶら。 落ちるなよ、って言われたけどぶらぶら。
やってやって楽しみなんやもんー。 めっさおめかししたんやもんー。 はよう描いて貰いたいやん!! そんでずーっと外見とったんやけどな、
あれ? 何か見たことあるような気ぃする人があそこに。
…… ………
「……政宗さまー」 「Ah?絵師が着いたか?」 「んーんー。」
首を振ってからちょおあれ見て、って外を指差す。
なぁなぁ、政宗様。 あれ見て。 馬に乗ってちょう走ってくる人おるんやけど、あれもしかしてやぁ。
「真樹緒殿ぉぉぉぉぉぉ!!!」
あー… うん。
知ってる。 知ってるよあの赤いの。
「…幸村君違うー?」 「あァ゛!?」
めさめさ猛進してくるんやけど、って…
政宗様怖い。 隣で身を乗り出した政宗様がすごい幸村君を睨んでます。 目ぇ怖い。 目つき変わってる。 人殺せそうやで、その目線。
「迎え撃ちますか。」 「Do it.」
いやいやいやいや。 あかんて。 撃ったらあらんよ。 お客さんやで、幸村君。
「あれが客だぁ?」
片腹痛いぜ、って笑った政宗様はイイ笑顔でした! 背中が寒くなるようなイイ笑顔でした。 やから怖いってゆうてるやん!!
「真樹緒、お前は下がってろ。」 「こじゅさん、」
政宗様とこじゅさんが武器を装備して、ああもうちょっと待ってぇなって止めようとしたんやけどな。
「お久しぶりにござる真樹緒殿ぉぉぉぉぉ!!!!」
うお!! 来た!! 飛んできた!!
馬ごと政宗様ご自慢の日本庭園に飛んできた!!! 怖いもの知らずさん!!
「shit!!てめぇ何しやがる真田幸村ぁぁ!!!」
「む、おられたのか政宗殿。」
「Ah―n、いい度胸してるじゃねぇかてめぇ。」
やぁ、幸村君すごい。 あんな恐ろしい政宗様に普通に話しとるで。 びっくりやわ。 よっぽど神経が図太いんかなぁ。 ちょっと尊敬してまう。
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