「政宗様。」 「Ah――?」 「何をしておいでか。」 「こじゅさん!!」
政宗様の膝の上でゴッドハンドにまったりまったりしてたら、こじゅさんがお茶とお菓子もってやってきましたよ。
あー、こじゅさんさっきぶり! そしてあれは俺の好きな豆だいふく! そしてほうじ茶!! こじゅさん俺の好みを分かってるー!
もさ耳も立ってまうよ! 尻尾も揺れてまうよ!
「cuteなcatを可愛がってんだよ。」 「ねこちゃうって言うてるやん。」
失礼しちゃうわ。 こじゅさんからお盆を受け取って見上げる。 ほら、こじゅさんも呆れてるやん! 俺のどこがねこやのー。 失礼しちゃうわ!
「真樹緒、」 「う?」
ぐしぐし。 ぐしぐし。
「にょー…」
きた。 政宗様のゴッドハンドきた! おおお…自分の意思とは裏腹にもさ耳がへにょっとなった。
「説得力がねぇ。」 「きー!!」
やって気持ちええねんもん。 しゃぁないやんか!!
ぐしぐし俺好みに撫でる政宗様が悪いんですー。 じたばた政宗様のお膝で暴れてみる。 力で敵わんのは分かってるけどやさぐれてみたいお年頃なんですー。
「政宗様、」
そのぐらいで、ってこじゅさんがため息を吐いて政宗様の手が止まる。 チャンス!! チャーンス!!!
「こじゅさーん!!」 「Shit!真樹緒!!」
こじゅさん俺を受け止めて!! そのたくましい筋肉で受け止めて!! 政宗様のお膝から逃げてこじゅさんへジャンプ。 心なしかいつもより高く飛べた俺はこじゅさんの背後まで避難することができました。
ふふん。 どーや政宗様! こじゅさんには適わへんの知ってんねんからなー。 俺の勝ち!!
「真樹緒、」 「なん?」
どうしたんこじゅさん。 俺勝ったで!! こじゅさんの背中から覗き込こんで首をかしげた。 いつも通りコワモテなこじゅさんは俺のことをじっと見てて。
「……小十郎?」 「真樹緒、」 「うい?」
おお。 こじゅさん政宗様を流した。
大物!! ちょびっと感動してたらこじゅさんの大きな手が伸びてきてな。 うん? こじゅさんももさ耳、撫でてくれるん?
へへー。 どうぞー。
優しくちょっと強めに撫でてな! ぴょこぴょこ動くもさ耳ついた頭をこじゅさんの手の方に動かした。 はい、
「どうぞー…」
わさわさ。 わさわさ。
「にょーん…」
「確かに可愛らしい猫でございますな。」
「小十郎。」
政宗様が何や怖い顔で睨んでるんやけど。 あれ? なん? こじゅさんの手ぇが気持ちええからまぁええかー。
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