「…一体どうなってんだ?」 「さぁなぁー」
はい。 朝起きたら頭にもっさいものがついてて、一体全体どうしたらええのか分からない真樹緒君ですよこんにちは。 何かな、こじゅさんの布団で一夜を過ごせばあらびっくりこ。 無造作ヘアーの頭に獣の耳が生えてました!! 何で!!
「…取れねぇな…」 「政宗様こちょばいー。」
やめてんかー。 もっさい耳をぐりぐりすんのやめてんかー。
やぁ。 俺今な、政宗様のお膝やねん。 さっきからずーっとお膝の上に乗せられてもさ耳をいじられてます。 正直こちょばくって逃げ出したいんやけど!!
「……おら。」
わさわさ。 わさわさ。
「にゅー…」
気持ちいとか思ってへんもん。 もさ耳ともさ耳の間撫でられたら力が抜けるとか気のせいやもん。
「…ここもだろ。」
わさわさ。 わさわさ。
「にょー…」
もさ耳がぴくぴく動くんとか嘘やもん。 尻尾が動くんとか嘘やもん。
わさわさ。 わさわさ。
「…あぅー…」
あかん。 気持ちいい。 もさ耳めっさ気持ちいい…!
政宗様の手ぇはゴッドハンドですよ皆さんー。 早くも降参です。 力が抜けました。
「…政宗様もっとー。」
ぐしぐし撫でて! ちょっと強めでお願い!! お膝に座って政宗様の手にもさ耳を擦り付けた。
ぐっと政宗様が詰まったんは何でやろう。 俺、何か変なこと言うた?
「…本当にてめぇは…」 「ぬー?」
頭を押さえて首を振った後、何でもねぇよ、って政宗様が笑う。 ちょっとやるせなく笑う。
なーに。 気になるやん。 ぴくぴくもさ耳と尻尾が揺れた。
「まるでcatだな。」 「ねこちゃうもんー。」 「説得力がねぇ。」 「あぅー。」
政宗様が楽しそうにもさ耳を撫でる。 リクエスト通りにぐしぐし強めでもさ耳がへにゃりと垂れた。
おおおお!! もさ耳は正直でした!
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